不惑コンビの下柳&金本そろって偉業

[ 2008年8月22日 06:00 ]

<広・神>3回、金本は右越えに20号3ランホーマーを放ち下柳(右)に迎えられる

 【阪神7-4広島】不惑コンビがダブルで偉業を達成した。阪神の下柳剛投手(40)が21日の広島戦で史上5人目の40歳での2ケタ勝利をマークすれば、金本知憲外野手(40)は3回に3ランを放ち、球団初の40歳での20号本塁打を記録。両ベテランの活躍でチームは広島に3連勝。雨でノーゲームとなった2位・巨人とのゲーム差を7・5に広げた。

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 前回3連敗を喫した広島に3連勝でやり返した帰途。金本は前を歩く下柳に視線を向けると、笑った。「うるさいからなあ。勝たさんと」。“アラフォー・トリオ”の1人、矢野は北京で戦っているが、留守を守る元気なオヤジ2人がそろって偉業を達成した。

 3度目の挑戦で節目に到達したのは下柳だ。毎回走者を背負いながらも5回を4安打3失点で試合をつくった。阪神では49年の若林忠志氏以来となる40歳代での2ケタ勝利。長いプロ野球の歴史を見ても、06年の山本昌以来史上5人目となる快挙に、ベテラン左腕は「59年ぶり?ありがたいことだよ。みんなの協力のおかげです。打線の援護も?そうだね」と静かに口を開いた。

 盟友を攻守で後押ししたのが金本だ。2点リードの3回1死一、二塁から大竹のカーブを右翼席へ豪快に運ぶ3ラン。セ・リーグでは98年の落合(当時巨人)以来10年ぶり、阪神では初めての40歳代での20号到達となった。守りでも熟練の技を見せた。1点リードの8回2死二塁。左前打で本塁を狙った二塁走者を正確な送球で刺し、同点を許さなかった。「ちょっとそれたから60点」と自己採点は厳しいが、ほおは緩んでいた。

 「40歳での10勝」と「40歳での20発」。下柳が「(通過点?)当たり前」と言えば、金本は「(20本は)少ないね」と素っ気なく言い放った。2人はどこまでもストイックに自分自身を鍛え続け、競い合っている。

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2008年8月22日のニュース