7回無失点!多田野やったぜ初登板初勝利!

[ 2008年5月2日 20:45 ]

7回を無四球の1安打無失点に抑え、初登板初勝利を挙げた日本ハム・多田野

 【日本ハム5―1楽天】日本ハムが4連勝。新人の多田野が7回を投げ、四球なしの1安打無失点で初登板勝利を挙げた。打線は1回に稲葉の2点適時打で先制。5回には4長打で3点を追加し、岩隈を攻略した。楽天は淡泊な打撃で多田野の術中にはまった。

 ≪異色“投手らしくない投げ方”≫日本で踏む初めてのプロのマウンドでも気負いや動揺はなかった。元大リーガーの異色ルーキー、日本ハムの多田野が初登板勝利を飾り、真価を見せた。
 極度に上体の力に頼る独特のフォーム。投手らしくない投げ方だが、微妙に動く球や、スライダー、フォークボールなどで打者を幻惑。球速は140キロに満たないが、3者連続三振を奪うなど二塁を踏ませず、7回を1安打無失点無四球。74球の快投に「出来過ぎ。初回に2点取ってくれて、普段通りの投球ができた」と喜びに浸った。
 立大から米球界に挑戦。インディアンスでメジャー白星を挙げ、通算15試合に登板し1勝1敗。昨年までの2年間はマイナー暮らしで、昨オフのドラフト会議で1巡目指名を受け、日本ハムでのプレーを決意した。
 だが、1月の練習中に左手首を骨折。不安と焦りと戦いながら黙々とリハビリに取り組んだ。実戦は2軍戦で1試合に登板しただけ。調整が不十分で約80球の球数制限の中で「不安はあったが、自分のこれまでの経験があったから」と自らを信じ、結果を残した。
 28歳の新人は「メジャーと日本(の白星)は同じくらい、うれしい。出遅れた分、勝って、勝ってチームに貢献したい」紆余曲折を経ながら、日本で確かなスタートを切った。

 ≪山崎武「何の特徴もない投手」だけど…≫楽天打線にとってはもどかしい展開だった。さほど警戒していなかった多田野をとらえられず凡打の山。2度の対戦でともに凡退した山崎武は「正直、何の特徴もない投手。あんなにやられては情けない」といらだちを隠せなかった。
 多田野が降板するまではわずか1安打で、二塁さえ踏めなかった。池山打撃コーチは「待ちきれずに引っ張り気味にいってしまった。リードを与えて、余裕を持って低めに丁寧に集められた」と分析した。

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2008年5月2日のニュース