来てよかった!赤ヘル赤松3戦連発!

[ 2008年5月2日 06:00 ]

<巨・広>笑顔でハイタッチをする赤松(中)ら広島ナイン

 【巨人0-6広島】走って守れて、かっ飛ばせるリードオフマンだ!広島の赤松真人外野手(25)が1日の巨人戦で、4回に3試合連発となる3ランを放つなど猛打賞の大爆発。阪神にFA移籍した新井の人的補償として赤ヘルに加わった1番打者が、チームを4位に浮上させた。鯉のぼりの季節、5月初戦を白星で飾った広島が、巨大戦力をのみ込んで高く舞い上がる。

【赤松真人とは


 肩の力を抜き、迷わず振り切った。思いがけない感触。その打球に驚きながら赤松はダイヤモンドを駆け抜けた。

 「信じられない。嫁(寛子夫人)に“どうしたん、何があったん?”って言われますよ」

 1点リードの4回1死二、三塁。ベンチの「力を抜いていけ」の声をかみしめていた。2回2死二塁で内角の142キロに詰まって二ゴロ。今度も内角の直球、139キロを完ぺきにとらえた。リラックスした分だけヘッドが振り抜け、打球は左翼席へ。流れをつかむ3ランは、前日までの2試合連続先頭打者弾に続く3試合連発。しかもこれが通算3号の珍事だ。

 昨オフ、阪神へFA移籍した新井の人的補償で広島へ。「チャンスだと思いました」。赤星の後継者と期待された阪神では28人のプロテクトから外れたが、戦力として請われたことを喜んだ。売り物は足と肩。「阪神時代はコーチにあれこれ言われ、考えすぎて失敗した。でも、同じ失敗するなら自分の信じる道を進む方がいい」。自主性を重んじるブラウン野球の下、反骨心と強い意志で一気に花が開いた。阪神では3年間で通算0本塁打だったが、今季3号は、阪神で3番に座る新井の2本を上回った。

 キャンプ終盤には眼窩底(がんかてい)骨折しながら、わずか1週間で戦列に復帰。目の前にチャンスがあるから必死だった。3号3ランを含む3安打。死球で出塁した9回は二盗を決め、ダメ押し点につなげた。好守も見せ、巨人を倒してチームは4位に浮上。素質を見いだしたブラウン監督も「一発も足もあるし、守備力も高い。エキサイティングで魅力ある選手だ」と絶賛する。

 赤ヘルをけん引する25歳は言った。「名前も赤松だし、赤には縁を感じる。広島はまだこんなもんじゃない」。風薫る5月。鯉の季節到来だ。

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2008年5月2日のニュース