阿部あわや!クロスプレーで打撲

[ 2008年3月5日 06:00 ]

<広・巨>5回1死、三塁、アレックスの左犠飛で三塁走者・喜田剛ホームイン(捕手・阿部)この時阿部は左足を負傷する

 【巨人1―5広島】巨人の大黒柱に、あわやのアクシデントが起きた。巨人の阿部慎之助捕手(28)は4日、広島とのオープン戦(広島)の5回の守備で本塁上のクロスプレーで走者と交錯し、左足を負傷して途中交代。「左すね打撲」の軽症で済んだが、一歩間違えば大ケガにつながるところ。試合も阿部の負傷に絡む守りのミスから逆転負けし、オープン戦4敗目。試合後には緊急ミーティングが開かれた。

 降りしきる冷たい雨が予兆だった。ベンチで首脳陣が凍りついたのは5回の守りだ。阿部がタッチアップの三塁走者・喜田と交錯。ホームベース付近で立ち上がれなくなった。
 「バットで殴られたみたいな感じ。ふくらはぎとすねの間に、乗っかられちゃったから」
 ベースをブロックした左足に、喜田がぶつかって乗り上げるような形になった。心配そうに原監督が駆け寄り、阿部は両脇を抱えられてそのまま退場。ベンチ裏でアイシング治療を受けた。幸いにも「左すねの打撲です」(川島チーフトレーナー)と軽症で済んだものの、5日の中日戦(ナゴヤドーム)は欠場し、チームに帯同して治療に専念する。
 「ひざじゃなくてよかった」とは伊原ヘッドコーチ。大黒柱の症状には胸をなで下ろした首脳陣だったが、試合後は一様に顔を曇らせた。真冬並みの寒さと雨の悪条件ながら、この日も守備が乱れた。オープン戦5戦連続のミス。しかも、それが阿部の負傷の呼び水ともなったのだ。
 問題の5回。喜田の二塁打を処理した亀井が中継へ悪送球し、三塁進塁を許す。その直後、アレックスの左犠飛で中継に入った坂本の本塁送球も一塁方向へそれた。阿部は捕球しつつ左足だけでブロックしたために負傷した。浅い飛球でカットに投げた隠善も「1人で投げればよかった」と反省。試合後には緊急ミーティングが行われた。緒方外野守備・走塁コーチは「基本的なことができていない」と語気を強め、原監督は「こういう(悪条件の)ときにいいプレーができれば、どんなときにでもできるんだ」
 16日の阪神戦(東京ドーム)からベストオーダーで臨む巨人。若手に残されたアピールの機会はわずかしかない。

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2008年3月5日のニュース