中田「○○ッス」は敬語でしょ?

[ 2008年3月4日 06:00 ]

ファイティングポーズをとる中田(左)と佐藤由規

 日本ハムの怪物・中田翔内野手(18=大阪桐蔭)がヤクルト・由規(18=仙台育英)との黄金ルーキー対決“前哨戦”に完敗した。3日、都内のホテルで新人選手研修会が開かれ「話し方講座」でともに指名されて壇上に上がったが、対応は両極端。元気がない中田には講師から厳しい言葉が飛んだ。2人は6日のオープン戦(札幌ドーム)で初対決することが濃厚。この借りは自慢のバットで返す。

 違いは誰の目にも明らかだった。先に壇上に呼ばれた由規がインタビュアー役の元ニッポン放送アナウンサーの深沢弘氏(72)の質問にエピソードを交えながらハキハキと答えたのに対し、中田はマイクを通しても聞き取りにくいほどの小声で返答。いつもの豪快で、自由奔放な受け答えは影を潜めた。
 「みんなの前に立ってやるのは恥ずかしい気持ちがあった」と突然の指名に困惑気味だったが、深沢氏からは「でかいんだからもっと声を出さなきゃ」と注意される場面も。講義終了後、2人の評価を聞かれた同氏は「佐藤君は文句なし。中田君はテレビで見ているのと違ったが、きょうはワンサイドゲーム。真っすぐを見逃し三振している」と判定を下した。
 マスコミを通してファンにメッセージを伝えるのもプロ野球選手として大切な仕事。深沢氏は将来の野球界を背負って立つスター候補に1つ注文を付けた。「○○ッス」という“中田語”だ。「言葉には品格というものがある。もう高校生じゃないんだから直さないと」。ところが、これを聞いた中田は「○○ッスって敬語じゃないんですか?」と天然ぶり?を発揮。由規との“前哨戦”についても「(向こうは)声もしっかり出ていた。自分はちょっとダメでした」と完敗を認めた。
 だが、やられっぱなしの中田ではない。6日のオープン戦で注目の初対決が実現する可能性が高いが、2人並んで受けた取材では「変化球は投げないと約束したのでそれだけを信じてやりたい。変化球をきれいに打つより真っすぐを打ち返した方がいい」と“先制ジャブ”。これには由規も「(メディアの前で)言うのはずるい。逆に変化球ばかり投げようかな」といたずらっぽく笑った。
 研修終了後は夕方の便で札幌へ。空港では約100人のファンの出迎えを受け「いい寒さですね」と気を引き締めた。沖縄から帰京した2日に寮の風呂場で先輩のバリカンを借りて再び頭を丸めた中田。地元の期待を一身に背負った怪物ルーキーは本拠地で親友からでっかい花火を打ち上げる。

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2008年3月4日のニュース