ライバル好調……松井は完全別メニュー

[ 2008年3月4日 06:00 ]

2日の練習では打撃練習をせず、玉拾いをする松井

 ヤンキースの松井秀喜外野手(33)が3日(日本時間4日)、今キャンプで初めて完全別メニュー調整を強いられた。1日のフリー打撃で痛めた首が回復せず、全体アップにも参加しなかった。2日のフィリーズ戦ではDHや左翼の定位置を争うライバルたちがそろって活躍。これ以上の足踏みが許されない状況の中、松井の開幕ロードに暗雲が立ちこめてきた。

 午前10時の全体アップが始まっても、背番号55は姿を現さない。首痛を抱えた松井はただ1人、ウエート室にこもってエアロバイクをこいでいた。右ひざ手術明けのキャンプ。ここまで守備練習のノックを正面だけにするなど一部メニューを変更したことはあったが、ウオーミングアップやキャッチボールも行わなかったのは初めてだ。
 前日の2日は打撃練習だけを回避した。「そんなに時間はかからないと思う。(打撃回避は)トレーナーの判断ですけど、打てるとは思う。でも、無理する必要もない」と軽症を強調し、ジラルディ監督も「大したことはない。あすは打撃練習を行うだろう」と話していた。それだけに一夜明けての完全別メニューは事態の深刻さを物語る。
 一向に実戦復帰のメドが立たない松井を尻目に、ライバルたちはアピールを続けている。2日のフィリーズ戦では、5番・一塁に入ったジアンビが先制3ランなど4打点。8番・左翼のレーンもソロ本塁打と三塁打を放った。左翼のレギュラーに指名されているデーモンもDHの出場で1安打。この試合を欠場したダンカンは前日に3ランを含む5打点と活躍した。
 「本当に難しいな。誰がレギュラーかは当面決められない。オープン戦の内容を見て吟味していくつもり」というジラルディ監督のうれしい悲鳴は、そのまま松井の危機的状況を示している。
 右ひざ以上に悩みの種となっている首痛について「原因は分からない。神経じゃなく筋肉だと思う。打った時に痛めたことは過去にないけど、似たような症状は何度もありましたから」と松井。開幕までの道のりに、光はまだ差してこない。

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2008年3月4日のニュース