福留、イチローともに2打数無安打

[ 2008年3月4日 09:01 ]

試合前にサングラスを取ってあいさつするマリナーズのイチロー(左)とカブスの福留

 カブスの福留孝介外野手は3日、米アリゾナ州ピオリアで行われたマリナーズ戦に「3番・右翼」で出場し2打数無安打1死球だった。途中で交代。マリナーズのイチロー外野手は「1番・中堅」で出場し2打数無安打1四球だった。途中で交代した。城島健司捕手は出場しなかった。試合はカブスが6―5で勝った。

 2回無死一塁から、マリナーズの打者が放った打球が、福留の頭上に飛んだ。フェンスぎりぎりで捕球すると、帰塁しようとする走者を刺そうと、ノーステップで送球。アウトにはできなかったが、スタンドを沸かせるのに十分な好守だった。このプレーに、相手チームで先発したイチローは「(福留は)守れるからね。その感じはきょう見ただけで分かった」と、落ち着いたプレーを評価。慣れない環境に身を置いても、実力を発揮するルーキーを褒めた。
 当の福留は、メジャーの先輩イチローの前で、もっといいプレーができたとの思いがあったのか、「あれは話にならないスローイング」と切り捨てた。ただ、イチローと対戦したことについては「同じフィールドでプレーしたことは、新しい感覚。これからじゃないですか」と、感激の面持ち。普段はクールな新人も、試合前の対面では満面の笑みを浮かべてあいさつを交わしていた。
 打撃面ではオープン戦初日の安打以外に満足な当たりがなく、ピネラ監督は「打順を2番に変える。もう少し楽に打たせたい」と、主軸から外す方針を固めた。福留も「課題が見つかってきている」。イチローと同じ場所で戦う喜びを感じながら、メジャー適応への取り組みが続く。

 ≪プレッシャーはものすごい≫福留に何を期待するか問われたマリナーズのイチローが、返事に困る場面があった。「どうかなあ、米国にきた動機が僕とまったく違うようなので(答えるのは)難しいね」。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表で同僚だったが、それ以外はほとんど接点がない。苦笑いで「難しいなあ」を連発していた。しかし、新人として破格の大型契約など、周囲の期待の大きさをイチローは気遣う。「1年目からプレッシャーはものすごいと思う」と話していた。(共同)

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2008年3月4日のニュース