サーフィン女子・都筑有夢路 涙の銅メダル獲得 家族の支えに感謝

[ 2021年7月27日 15:36 ]

東京五輪5日目 サーフィン女子3位決定戦 ( 2021年7月27日    釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ )

サーフィン女子で銅メダルを獲得した都築(AP)
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 五輪の新種目、サーフィン女子で都筑有夢路(あむろ、20)が3位決定戦でマークス(米国)を2.54点差の6.80点で下し、銅メダルを獲得した。

 今回は台風8号の影響で一部日程が前倒され、難しいコンディションとなった。波を探る時間が続いたが、都築は我慢強くアクション。ベストスコア5.00点を出した。

 試合後、家族へのサポートに「感謝してもしきれないくらい、感謝しています」と涙をこぼした。

 準々決勝ではフィッツギボンズ(オーストラリア)を1.60点差の13.27点で破り、4強進出。準決勝ではプロ最高峰チャンピオンシップツアー(CT)年間首位のムーア(米国)と対戦。敗れたものの残り10分を切ったところで0.57点差まで詰め寄る健闘を見せた。

 サーフィンを始めたのは11歳。他のトップ選手に比べると遅いスタートだったが、持ち前のパワフルなサーフィンを武器に、メキメキと頭角を現した。同じくプロサーファーの兄・百斗(22)とともに千葉の一宮に拠点を移し、海外の試合にも積極的に参戦。行動力も成長を促した。

 五輪に向けては「サーフィンを多くの人に知ってもらう機会になる」と強い決意を持って挑んだ。そして大きな〝野望〟もあった。「オリンピックで日本人選手が活躍することで、サーフィン界が良くなる。今まで自分が大変な思いをしてきたのもあるし、これからの子どもたちがサーフィンをやりやすい環境になってほしいんです」。有言実行のメダル獲得。サーフィン界に新境地を開き、そしてちびっこサーファーに夢と希望を与えるメダルとなった。

 ◆都筑 有夢路(つづき・あむろ)2001年(平13)4月5日生まれ、神奈川県藤沢市出身の20歳。11歳でサーフィンを始める。15歳でプロ転向。4月に現行制度で日本女子初となるプロ最高峰チャンピオンシップツアーに出場した。好きな食べ物はマシュマロ。身長1㍍59。
 

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