白鵬 左差し切れず逆転負け「強い大関が優勝しましたね」

[ 2017年1月23日 05:30 ]

大相撲初場所千秋楽 ( 2017年1月22日    両国国技館 )

稀勢の里(右)に敗れ、引き揚げる白鵬
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 土俵下に転げ落ちた白鵬は手を突いてゆっくりと立ち上がった。既に賜杯は大関の手に渡っていたとはいえ、37度優勝した意地が横綱にはある。瞬時に土俵際まで追い詰めながら踏ん張られ、土壇場で逆転された屈辱の黒星に、ただただ苦笑いするしかなかった。

 立ち合いのパワーで上回ったところまでは良かったが左を差し切れず、「軽い」と感じた175キロの巨体は「土俵際で強かった」という。詰めの甘さに足をすくわれ、左半身を強く叩き付けられた。「強い大関が優勝しましたね」。土俵に戻り勝者とすれ違ったその背中は、これまでの強い横綱の姿ではなかった。

 支度部屋でモニターに映る表彰式に何度も目をやり、やり場のない気持ちを笑顔で押し殺した。来場所、稀勢の里へリベンジしたい気持ちを聞かれると「来場所じゃなくて、今年いい相撲を取っていきたい」と残る場所全てで勝利する覚悟がにじんでいた。

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2017年1月23日のニュース