谷原ピタリ1差 3位勇太に離されん 初賞金王へひた走る

[ 2016年11月20日 05:30 ]

男子ゴルフツアー ダンロップ・フェニックス第3日 ( 2016年11月19日    宮崎県宮崎市 フェニックスカントリークラブ=7027ヤード、パー71 )

<ダンロップフェニックストーナメント3日目>10番、ティーショットを放つ谷原秀人

 5位から出た谷原秀人(38=国際スポーツ振興協会)が4バーディー、ボギーなしの67をマークし、通算9アンダーの204で4位に浮上。通算10アンダーの3位で賞金王を争う池田勇太(30=日清食品)に1打差に迫った。63で回ったブルックス・ケプカ(26=米国)が通算15アンダーまで伸ばして単独首位に立った。

 スコアが動くとされる3日目のムービングデー。谷原は4つスコアを伸ばしたものの、「ボギーなしは良いけど、バーディーが少なすぎる」とやや不満そうな表情を浮かべた。

 断続的に降り続いた雨の影響でグリーンが重く軟らかくなり、パット巧者として知られる谷原も「タッチなのかラインなのか…。雨でグリーンが遅くなっているのでたぶんタッチですね」とこぼした。6番パー3ではティーショット後に雷雲接近により一時中断。クラブハウスに引き揚げて約1時間待機した。

 スコアを伸ばしたい日にもかかわらず、1番から5連続パー。じれったい展開だったが、再開を待つ間にマネジャーがギャラリープラザで買ってきたたこ焼きと焼きそばを頬張りリフレッシュした。「粉ものばっかりなんだもん」と苦笑いしながらも気を紛らわせたことが吉と出た。

 競技再開後は8番で4メートルのバーディーパットを決めると、13、15、16番でもバーディー。さらにパーかそれより良いスコアでホールアウトする確率を示すパーキープ率は全体1位となる100%。1パットのパーを6回も記録するなど、気持ちを切らさず最後まで粘った。昨季は惜しくも2位だったものの、12年から3年連続で年間平均パット数1位に輝いた実力者は、後半は水を含んだグリーンにしっかりアジャストしてみせた。

 現在、賞金ランキング1位で初の賞金王へひた走っているが、2位の池田勇太とは約865万円差。その池田は谷原に1打差をつけて3位におり、キングレースも白熱している。だが、「ゴルフをしている時はそこ(賞金王争い)を意識しても仕方ない。優勝を目指してやっているので、勇太もそれは同じだと思う」とあくまで目線は優勝争いだ。首位のケプカとは6打差。差は大きいが、「下ばかり見ても仕方ない。上を見ないと」。わずかな可能性を信じて全力を尽くす。

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