錦織 チリッチに逆転負け 4強決め緩み?突然の大乱調

[ 2016年11月20日 05:30 ]

男子テニスATPツアー・ファイナル ( 2016年11月17日    ロンドン・O2アリーナ )

シングルス1次リーグ最終戦でマリン・チリッチ(右)に敗れた錦織圭

 1次リーグA組で世界ランキング5位の錦織圭(26=日清食品)は、同7位のマリン・チリッチ(28=クロアチア)に6―3、2―6、3―6で敗れた。第2セットからの突然の乱調で逆転負けを喫し、チリッチには今季3連敗となった。同組2位でのベスト4入りはすでに決まっていたが、準決勝に弾みをつけられず、1勝2敗で1次リーグを終えた。

 単なるガス欠とも思えない大乱調だった。2日前に3時間20分を戦ったA・マリー戦の疲れもみせず、第1セットのプレーは盤石。この試合の勝ち負けに関係なく4強入りは決まっていたが「この大会は(1勝ごとに)ポイントもつく。意識はしていなかった」と油断もなかったはずだった。

 ところが何かが突然ショートした。ブレーカーが落ちたかのように、錦織のプレーは一気に輝きをなくした。「第2セットの序盤にミスが相次いだり、プレーが単調になった。相手もよかったが、自分に凄く原因があって、もったいなかった」。チャンスボールを不用意にネットにかけ、ダブルフォールトを犯し、ラケットを振り上げていら立った。

 チリッチのエース、凡ミス、決定打の数は3セットともほぼ同じ。大きく変わったのは錦織の方だった。凡ミスは3、15、11と増え、決定打は8、3、2と落ちた。「ミスが相次いでメンタル的に攻めていけなくなった」と前に踏み込んでいけなかった。独り相撲のテニスで、1次リーグ敗退が決まっていた相手にみすみす勝ち星を献上した。リーグ初戦のバブリンカ戦の快勝、続くA・マリー戦の大健闘も全て水泡に帰すような、ショックの残る逆転負けとなった。

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