刈って勝つ!脱アフロの“あん馬番長”亀山 予選トップ通過

[ 2016年6月5日 05:30 ]

あん馬で予選を首位で通過した亀山

体操全日本種目別選手権 第1日

(6月4日 東京・国立代々木競技場)
 リオデジャネイロ五輪代表最終選考会を兼ねて行われ、あん馬で13年世界選手権の種目別金メダリスト・亀山耕平(27=徳洲会)が、予選トップとなる15・400点をマークした。5日の決勝では、高難度の旋回倒立技・ブスナリを2回連続で行う攻めの構成に挑戦する。ハイスコアでの優勝で、初の夢切符を決める。

 あん馬の13年世界王者・亀山が、初の五輪代表へ望みをつないだ。決勝に進出できなければ即、リオ・ロードが断たれていた予選。「きょう(4日)落ちてしまうと、自分の持っている力を発揮する機会がなくなってしまう」。技の難度を示すDスコア6・9点の構成を淡々と遂行。「慎重になって、こぢんまりした感じになった」と振り返ったが、15・400点は堂々の予選トップだ。

 昨年はアフロヘアで、世界選手権の代表選考に臨んだ。地味な種目・あん馬に注目を集めるためだったが、結果は無念の落選。「やっぱり、舞台に立てないと意味がないっすね」。同選手権、37年ぶりに金メダルを獲得した団体総合は、複雑な気持ちでテレビ観戦した。リオへの最終局面を迎えた今、両サイドをすっきり刈り上げたヘアスタイルで夢を追う。

 5日の決勝は予選で1回だったブスナリを2回行い、Dスコアは7・4点に。10の技を行う種目だが、今大会に向けて13~14の技を実施し、スタミナを強化してきた。優勝するだけでは夢舞台に届かない。目指すは出来栄えを示すEスコア9・1点の16・500点。「家族、友人、恩師、ご先祖さま、いろんな人に感謝の気持ちを持っている。だからこそ、形に残したい」。体操界のアイドル・田中理恵さんがつけたニックネームは「眼光鋭い、あん馬番長」。リオを見据え、27歳の目に闘志が宿った。

 ▼体操のリオへの道 代表は男女とも5人で、男子は内村と加藤が既に決定。残り3人は、全日本選手権決勝とNHK杯、全日本種目別決勝の成績から、内村らとチームを組んだ際に団体総合の得点を最大化できるメンバーとする。ただしNHK杯5位以内から1人、12位以内から1人が選ばれる。女子は寺本、村上、杉原が候補に決まり、代表入りも濃厚。さらに代表候補4人を団体総合での貢献度で選出し、試技会などを経て6月中に最終的な代表5人が決まる。

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2016年6月5日のニュース