山田エースの貫禄!リオパラ五輪W切符当確「金狙っていく」

[ 2016年3月7日 05:30 ]

男子100メートル自由形でスタートする山田

パラ競泳代表最終選考会

(3月6日)
 リオデジャネイロ・パラリンピック(9月7日開幕)の競泳代表最終選考会を兼ねた春季静岡水泳記録会は6日、静岡県富士市の富士水泳場で行われた。S9クラス(運動機能障がい)で昨年の世界選手権男子50メートル自由形銀メダルの山田拓朗(24=NTTドコモ)が50メートルと100メートル自由形で日本身体障がい者水泳連盟が定める派遣標準記録を突破。4大会連続の代表を確実にした。女子ではS5クラスの成田真由美(45=横浜サクラ)が50メートル自由形で派遣標準を突破し、08年北京以来、5度目のパラリンピック出場を確実にした。

 山田の進化が明確になったのは最終種目の50メートル自由形だった。昨年の世界選手権で銀メダルを獲得した得意種目で「これまで2度だった呼吸を1度に変えて」100メートルに続いて派遣標準記録を突破。それでも「呼吸を変えたらタッチが合わなかった。本番じゃなくて良かった」と苦笑いした。

 生まれつき左肘から先がないが、水嫌いを克服するために3歳から水泳を始め、13歳でアテネのパラリンピックに出場した。最近はロンドン五輪男子200メートル平泳ぎ銅メダリストの立石諒を指導する高城直基コーチに師事。飛び込みからの浮き上がりなど技術を改善するとともに「五輪メダリストの気持ちの切り替えの早さは参考になる」と成長を続ける。25歳で迎えるリオは4度目の大舞台。きょう7日には開幕まで半年になる。「今、注目が集まっているからこそ“パラってそんなもんか”と思われたら終わり。50メートルは金メダルを狙っていきたい」とエースの風格を漂わせていた。

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2016年3月7日のニュース