日本女子手応え銀 中国慌てさせた 佳純リオで雪辱誓う 

[ 2016年3月7日 05:30 ]

銀メダルを手に笑顔の(左から)石川、浜本、伊藤、若宮、福原

卓球世界選手権団体戦最終日

(3月6日 マレーシア・クアラルンプール、マラワティ体育館)
 リオへつながる銀メダルだ。女子決勝は日本が2連覇中の中国に0―3で敗れた。2大会連続の準優勝に終わったが、2番手の石川佳純(23=全農)がロンドン五輪金メダリストの李暁霞(28)をあと一歩まで追い込む接戦。リオだけでなく、7日であと1600日に迫った東京五輪でも活躍が期待されるメダル有望種目でチームとしての成長を示した。男子決勝でも日本は中国に0―3で敗れ、中国は8連覇を果たした。

 ロンドン五輪金メダリストを仕留めそこなった。銀メダルを首にかけた石川の表情は曇ったままだった。2番手で李暁霞にフルゲームで敗戦。0勝7敗の強敵に一矢報いるチャンスを逃した。

 「3ゲーム目でリードしたところが勝負どころだった。凄く悔しいです」

 持ち味の強打を放り込む速い攻めで2ゲームを連取した。次も9―8として勝利が見えかけた。だが、世界ランキング7位に落ちたとはいえ、元女王。崖っ縁での底力はひと味違った。サーブレシーブを読まれて強打を浴び9オール。さらに立て続けに2点を奪われてここを落とすと形勢が逆転した。4ゲーム目から「ラリーの回数が増えた」と速攻を封じられてなすすべなくやられた。

 前日まで会場は空席が目立ったが中国の大応援団が客席の3分の2を埋めた。アウェーのような雰囲気に加えオーダーも裏をかかれる誤算があった。

 村上監督が「最悪でした」と悔やんだのが1番手。世界2位の丁寧で来ると読み、直近の対戦で好勝負をしている同4位の福原をぶつけたが、同1位の劉詩ブンが来た。実質エースの丁寧は1試合しか出られないまさかの3番手。「福原を警戒してきたということ」と指揮官は語ったが、逆に余力を残したとも取れる手を打たれ、45年ぶり金メダルは幻に終わった。

 しかし、前回東京大会と比べれば収穫は多い。石川が競り、伊藤も丁寧から1ゲーム奪った。同じストレート負けでも前回大会とは内容が違うと、石川は実感している。

 「2年間の成長で言えば良かったと思う」

 雪辱をするのは8月だ。2月23日に23歳の誕生日を迎えたが、「毎年1カ月前からカウントダウンしてるのに、今年は少し前まで忘れていました」という。五輪までの残り日数に気を取られていたのが理由だ。打倒・中国の夢はリオでかなえる。

 <中国と決勝での対戦は6度目> 女子の日本と中国との決勝戦での対戦は今回が6度目。これで決勝での対戦成績は2勝4敗になった。61年と71年は日本が勝利。日本の女子が決勝に進むのは13回目で、8度優勝している。

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