IOC 新国立完成前倒し要請、20年1月に 五輪相「重い要請」

[ 2015年8月25日 18:08 ]

 国際オリンピック委員会(IOC)のコーツ副会長が25日、東京都内で遠藤利明五輪相と会談し、2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとして政府が同年4月の完成を目指す新国立競技場について、7月24日開幕の五輪前に設備などをテストする期間を確保するため、完成時期を1月に前倒しするよう要請した。

 遠藤五輪相は会談後、「ぎりぎり詰めて4月。(前倒しは)今の段階では難しい」との認識を示した上で「重たい要請だ。一日も早く完成させて、少しでもIOCの要請に応えたい」とも述べた。その後、官邸を訪れ、安倍晋三首相に「技術的なことも含めて精査し、方向性を決める」と報告した。

 遠藤五輪相は今月末までに策定する新たな整備計画で、4月完成の従来方針を変えない考えも明らかにした。計画に盛り込む総工費の上限については「何とか2千億円は切れるのではないかと思う」と語った。

 コーツ副会長は会談で「テスト大会の実施などで、全てを開会式までに試せる十分な時間を取って競技場が大会組織委員会に引き渡されることを希望している」と話した。旧計画で8万人を予定していた収容人数については「IOCは8万人を要求しているわけではない」と述べた。

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2015年8月25日のニュース