遠藤五輪パラ担当相 銀座パレードはパラリンピアンと一緒に

[ 2015年8月25日 14:15 ]

笑顔でインタビューに応じる遠藤大臣

 5年後の8月25日、東京は世界で初めて2度目のパラリンピック開幕を迎える。20年東京の成功の鍵を握るともいわれるのがもう1つの五輪=パラリンピック。今年6月25日に就任した遠藤利明・五輪パラリンピック担当大臣(65)に、新時代の大会に関するビジョン、そして20年大会後の障がい者スポーツの将来像も語ってもらった。

 ――遠藤大臣の考える「パラリンピックの成功」とは?

 「要は五輪と同じ評価を受けること。大会も選手も。五輪の成功条件は3つある。まずは安定して安心してできる大会運営。次に、メダル。メダルがなければ盛り上がらないし、次のスポーツ振興につながらない。そして、レガシーだね」

 ――具体的には?

 「例えば、新国立競技場整備で言えば、導線や車いすの観客席の数だけでなく、障がい者の方には同行者もいることを考慮したユニバーサルデザインの仕組み。メダルは選手強化。今、味の素トレセンの近くに第2トレセンを造る計画があるが、これは五輪とパラの共用にしようと。それをきっかけとして、地方でも障がい者のスポーツ施設が整備されていく。そしてレガシーとして、ユニバーサル社会が出来上がる。そういうきっかけをパラリンピックでやりましょう、ということ」

 ――意識の変化が重要?

 「パラというのは、弱者の支援という意識が強かったと思う。私が11年に法律をつくったとき(注1)に“五輪とパラは一緒だ”と。国民の意識はまだ。ロンドンのあとのパレード(注2)がまさにそうで、五輪選手だけで行われた。だから来年はリオのあと、10月か11月に銀座で五輪とパラ一緒にパレードをしたいと考えている」

 (注1)61年に制定された「スポーツ振興法」を改正した「スポーツ基本法」のこと。スポーツ振興を国家戦略とし、スポーツに関する施策の策定、実施を国の責務とした。

 (注2)12年8月20日、ロンドン五輪のメダリスト71人が銀座をパレードし50万人が集まった。パラリンピック開幕は8月29日だった。

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