「JK旋風」まだまだ続く 15歳・新垣比菜“藍らしい”3位発進

[ 2014年8月30日 05:30 ]

2アンダーでホールアウトし、コースに現れるというキツネのポーズで笑顔を見せる新垣比菜

女子ゴルフツアー ニトリ・レディース第1日

(8月29日 北海道恵庭市 恵庭カントリー倶楽部=6522ヤード、パー72)
 ニューヒロイン誕生の予感だ。アマチュアの新垣比菜(15=沖縄・興南高1年)が4バーディー、2ボギーの70で回り、首位と3打差の3位と好スタートを切った。清元登子、宮里藍、勝みなみに次ぐ日本人4人目のアマ優勝へ北の大地で“うちなんちゅ”が躍動する。今季2勝を挙げている申ジエ(26=韓国)が67をマークし、首位に立った。
【第1R成績】

 アマチュアが席巻している今季の女子ツアーに、またしても金の卵が現れた。沖縄出身の15歳。宮里藍をほうふつさせる大きな瞳が愛らしい新垣は「きょうのゴルフは80点です」と笑顔を見せた。

 インから出ると、「パットが良かった」と11番でピン下から20メートルのロングパットをねじ込んでバーディーが先行した。前半を1アンダーで折り返すと、3番は7メートルのスライスラインを読みきってバーディー。「開幕前日にロングパットをたくさん練習した」と面白いようにパットが決まり、リーダーボードの上位に名を連ねた。

 北海道のコースを回るのは初めてで、洋芝特有の粘りには手を焼いたが、ショートゲームでカバーした。8歳でゴルフを始め、中学2年生から名護市のエナジックゴルフアカデミーに通い始めた。放課後に那覇市の学校から約1時間半かけてアカデミーに通い、夜11時ごろまで練習することもあるという。「ゴルフ以外の特技や趣味はないんです」と一心不乱に技術の向上に取り組み、特に小技を鍛えてきた。

 父の博昭さん(52)はこのアカデミーのコーチで、今回はキャディーを務めた。最終9番は第1打を右ラフに曲げると、そこから5オン1パットのボギー。新垣は「最後はショットを曲げて怒られました。でも、試合では無視しているので大丈夫」と苦笑いしたが、親子二人三脚で難コースに立ち向かった。

 同学年には勝みなみら実力者がそろっており、「みんながやれるんだから自分も、という思いはある」と刺激を受けている。目標のゴルファーは同郷の宮里藍で「(宮里に)似ていると言われることもあって、とてもうれしい」と笑う姿はあどけない。「きょうより良いスコアで回りたい」と力強く宣言した15歳が憧れの人に続くアマ優勝への道を進む。

 ◆新垣 比菜(あらかき・ひな)1998年(平10)12月20日、沖縄県うるま市出身の15歳。兼原小2年時に父の教えでゴルフを始める。13年九州女子アマ優勝。今年3月のダイキンオーキッド・レディースは21位。家族は両親と兄。1Wの平均飛距離は240ヤード。得意クラブは8I。好きな選手は宮里藍と宮里美香。1メートル63、54キロ。

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