錦織 日本人最多4大大会33勝も通過点 目指すは「100勝」

[ 2014年8月30日 05:30 ]

サービスを放つ錦織は3回戦に進出

テニス全米オープン第4日

(8月28日 ニューヨーク ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター)
 男子シングルス2回戦で第10シードの錦織圭(24=日清食品)が2年ぶりの3回戦進出を決めた。世界48位のパブロ・アンドゥハール(28=スペイン)に6―4、6―1となったところで相手が右腕の痛みのために棄権した。次戦は6年ぶりの16強入りを懸けて第23シードのレオナルド・マイエル(27=アルゼンチン)と顔を合わせる。男子シングルスのノバク・ジョコビッチ(27=セルビア)、女子シングルスのセリーナ・ウィリアムズ(32=米国)と第1シードはいずれも順当に勝ち上がった。

 わずか62分での完勝だった。錦織の口からは「状態はほぼ100%戻っている。自信もついてきた」と“全快宣言”が飛び出した。プレーのギアを一瞬だけ上げて、勝負を決めた。互いにサービスをキープして5―4で迎えた第1セットの第10ゲーム。「ここでちょっくら攻めようかな」と厳しいコースにフォアを連打して最初のポイントを獲得。そこからこの日初めてのブレークポイントをつかみ第1セットを先取した。

 「あそこでプレーを変えられたのはいい決断だった」。要所を締める上位シード選手らしい戦いぶり。唯一不安があるとすれば、右足の患部ではなくテーピングを施したふくらはぎだ。コートを走り回れるようになったのは抜糸を終えてからの1週間余り。「張りは出てきている」と第2セット途中では錦織は自分で右ふくらはぎをマッサージする場面もあった。第2セットを終えたところでの試合終了は幸運だった。

 これで4大大会の通算33勝目を挙げ、佐藤次郎と並んでいた日本男子の最多勝記録を更新。感想を求められると「100勝目指して頑張ります」と答えた。まだ33勝、まだ2回戦突破。ここは通過点に過ぎない。

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