20年夏季五輪開催地決定まで1カ月 猪谷IOC名誉委員が展望

[ 2013年8月7日 06:00 ]

20年夏季五輪招致への展望を語った猪谷氏

 TOKYOの夢実現へ、カウントダウンだ。20年夏季五輪の開催地が決まる9月7日(日本時間8日早朝)の国際オリンピック委員会(IOC)総会(アルゼンチン・ブエノスアイレス)まで、7日であと1カ月となった。64年以来の開催を目指す東京は、マドリード(スペイン)、イスタンブール(トルコ)に勝てるのか。IOCで05~09年に副会長を務めた猪谷千春IOC名誉委員(82)がここまでの招致活動を分析し、今後の展望を熱く語った。

 招致活動がついに最終局面を迎える。運命の日まで、あと1カ月。6月25日に公表された評価報告書で、東京は大きなマイナスポイントがなく、高い評価を受けた。マドリード、イスタンブールを加えた3都市による激戦。82年からIOC委員を務め、副会長まで上り詰めた日本一のIOC通・猪谷名誉委員の現在の見立ては、“横一線”だ。

 「東京はなかなかよくやっていると思う。評価報告書もよかったし、皆さん自信を持っていけると思う。ただ、3都市は拮抗(きっこう)している」

 トルコでは6月に反政府デモが拡大し、スペインは経済危機の影響がささやかれている。東京は安全と資金力、コンパクトな会場配置が自慢。3都市の中で一歩リードしているように見えるが、それは表面的なものにすぎない。

 「トルコのデモにしても、IOC委員の中には両方の意見があると思う。“ちょっとまずいな”と思う人もいれば、トルコへの同情票を投じる人もいるかもしれない。どこが抜きんでているとかは言えない」

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2013年8月7日のニュース