続投のはずが…監督人事急転のワケ 予想以上だった「金ゼロ」への反発

[ 2012年11月1日 08:25 ]

2012年7月23日、ロンドンで直前練習を見つめる井上康生氏

 ロンドン五輪で史上初の金メダルなしに終わった柔道男子の日本代表監督に、00年シドニー五輪100キロ級金メダリストの井上康生氏(34)が就任することが31日、全日本柔道連盟(全柔連)関係者の話で分かった。

 関係者によると、吉村和郎強化委員長は篠原信一監督(39)の続投を強く支持。08年北京五輪後から指揮を執った篠原監督もロンドン五輪直後は、続投に前向きな姿勢を見せていた。

 しかし、金メダル0という歴史的な惨敗にもかかわらず強化体制が維持されることへの周囲の反発は予想以上に大きく、篠原監督は10月に入り辞意を固めた。吉村委員長は世界団体選手権出発前の10月21日に「(続投は)当然そうだ。私の気持ちが揺らぐことはない」と話していたが、篠原監督は約2週間にわたったという説得も翻意には至らず。首脳陣は方針を転換し、実績、知名度もあり、誠実な人柄で選手からも慕われる井上氏を昇格させることにした。

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2012年11月1日のニュース