柔道男子の日本代表監督に井上康生氏!篠原監督続投から一転

[ 2012年11月1日 06:00 ]

2012年7月23日、ロンドンで直前練習を見つめる井上康生氏

 ロンドン五輪で史上初の金メダルなしに終わった柔道男子の日本代表監督に、00年シドニー五輪100キロ級金メダリストの井上康生氏(34)が就任することが31日、全日本柔道連盟(全柔連)関係者の話で分かった。吉村和郎強化委員長は篠原信一監督(39)の続投を強く支持していたが、10月に入り篠原監督が辞意を固めたため、方針が変更された。女子の園田隆二監督(39)は留任する。5日にも指導陣が発表される。

 関係者によると、ロンドン五輪直後は篠原監督も続投に前向きな姿勢を見せていた。しかし、金メダル0にもかかわらず強化体制が維持されることへの周囲の反発は予想以上に大きく、篠原監督は10月に入り辞意を固めた。約2週間にわたる説得も行われたというが翻意には至らず、首脳陣は方針を転換。白羽の矢を立てたのは、ロンドンでコーチを務めた井上氏だった。

 井上氏は華麗な内股で一時代を築き、日本選手団の旗手を務めた00年シドニー五輪はオール一本で金メダルを獲得。04年アテネ五輪では選手団主将も務めた。05年1月の嘉納杯(現グランドスラム東京)で右大胸筋腱断裂の重傷を負い、08年の全日本選手権を最後に引退。日本代表の特別コーチに就任し、2年間の英国留学を経て、留学後の11年には母校・東海大副監督に就いていた。誠実な人柄で、選手だけでなく、各所属の指導者からの信頼も厚いことが抜てきの理由となった。

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2012年11月1日のニュース