九州場所新弟子検査 受検者たった1人…審判部長は危機感

[ 2012年11月1日 17:09 ]

新弟子検査で身長を測る、ただ1人の受検者の佐藤史靖。測定係は師匠の玉ノ井親方

 大相撲九州場所(11日初日・福岡国際センター)の新弟子検査が1日、福岡市内で行われ、ただ1人の受検者だった千葉県富津市出身の佐藤史靖(17)=玉ノ井部屋=が、身長167センチ、体重67キロ以上の体格基準を満たした。内臓検査の結果を待ち、九州場所初日に合否が発表される。

 ことし通算の新弟子数は、秋場所までで55人にとどまっている。佐藤が合格しても昨年の60人を下回り、年6場所制が定着した1958年以降で最少となる。

 元拓大紅陵高相撲部(千葉)で、183センチ、164キロの佐藤は「国技なので新弟子が少ないのは悲しいし、残念。不祥事を起こさず、力士が増えるようにしていかないと」と角界に飛び込む心境を明かした。

 ことしに入ってから、すでに51人の力士が引退している。鏡山審判部長(元関脇多賀竜)は「入ってくるより、辞める方が多くなるかもしれない。そんな状態が続くようでは力士がいなくなる。新弟子は一番の財産。ない知恵を絞って対策を考えないと」と危機感をにじませた。

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2012年11月1日のニュース