同期に負けない!ルーキーの堀 暫定2位と好発進

[ 2012年6月2日 06:00 ]

<リゾートトラストレディース・第1日>1番、ティーショットを放つ堀奈津佳

女子ゴルフツアー リゾートトラスト・レディース第1日

(6月1日 ランディ軽井沢ゴルフクラブ=6506ヤード、パー72)
 ルーキーの堀奈津佳(19=フリー)が暫定2位と好発進した。3週前のステップアップツアーでプロ初優勝を飾り、今大会を含めた4試合の出場権を獲得。貴重な機会を生かして6バーディー、1ボギーの67とツアー自己ベストの好スコアをマークし、開幕戦Vの斉藤愛璃ら同期生の活躍に負けじと上位進出を狙う。雷雲接近のために66人がホールアウトできずにサスペンデッドとなった。

 一見おとなしそうでいて、実はすぐに頭に血が上るタイプ。自己分析は「気持ちの浮き沈みが激しくて、いい時はいいけど悪い時はすぐイライラしてしまう」。江連忠コーチからも「気持ちが強く出過ぎる」と注意される堀が、平常心を保ち続けて好プレーを見せた。

 きっかけの一つが3週前のステップアップツアー、エディオンカップの優勝。「ボギーを打っても以前みたいに焦ることはないし、目の前の一打に集中できている」。ツアー予選会68位で試合出場は推薦に頼る部分が大きいが、その優勝で先週から4試合の出場権を勝ち取り早速、成長の跡を示した。

 先週から始めたプロキャディーの起用も生きた。2番で2メートルのチャンスを逃しイライラの虫が顔をのぞかせた時には、今週コンビを組む佐藤大輔キャディー(40)から声が飛んだ。「ナイスパーだよ。まだ落ち込む必要はないしイライラすることもない」と言われて気持ちが落ち着いた。

 ルーキーながら、人気ファッションブランド「サマンサタバサ」とウエア契約を結んだ有望株。ツアー転戦中の必須アイテムはポータブルDVDプレーヤーで、「ゴシップガール」など海外ドラマを見て息抜きしたり、ゴルフのDVDを見て研究する。最近参考にしているのは宮里藍。今の自分と同じ19歳でルーキーだった04年の宮里の映像を見て「プレーや歩くスピードが一定で参考になる」とメンタルコントロール術も学び取った。

 開幕戦では斉藤愛璃が優勝し、先週も青木瀬令奈が優勝を争った。「みんな切磋琢磨(せっさたくま)してきた仲だと思っている。私も負けないように頑張ります」。昨年プロテストに合格した同期たちに負けじと、今度は堀が新風を吹き込む。

 ◆堀 奈津佳(ほり・なつか)1992年(平4)7月6日、徳島市生まれの19歳。父・恭士さん(49)の影響で10歳からゴルフを始める。中2の冬から江連ゴルフアカデミーに通い、藤井学園寒川高時代に四国女子アマなどで優勝。ナショナルチームでも活躍し、昨年のプロテストに2位で合格。平均飛距離は240ヤード。妹の琴音(16)も現在ナショナルチームで活躍中。1メートル59、50キロ。

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2012年6月2日のニュース