藤原所属のミキハウス社長 所有馬名に「アラタシャチョウ」

[ 2012年6月2日 06:00 ]

牧場で育成中のアラタシャチョウ

 藤原に異色のパートナーが誕生!?ロンドン五輪男子マラソン代表の藤原新(30)と5月に所属契約を結んだ子ども服大手・ミキハウスの木村皓一社長(67)が、日本中央競馬会(JRA)で所有する2歳牡馬に「アラタシャチョウ」と名付けたことが1日、分かった。同社長はこれまで「ミキハウスHKサービス」名の馬主登録で「ワンマンシャチョウ」や「ゲンキナシャチョウ」などを所有。「株式会社藤原新」の社長を務める藤原に対する応援の意味を込めて命名した。

 金銭面だけがサポートの全てじゃない。ミキハウスの木村社長から藤原へ、ちょっと珍しくてハートフルなエールが届いた。同社長が所有するJRAの2歳牡馬に、「アラタシャチョウ」と命名したことが判明。ミキハウスは5月に藤原と1年2000万円(推定)の所属契約を結んだが、同社長が藤原のスピリットに共感したことが契約の決め手だった。関係者は「ほれ込んでいる藤原選手への応援の意味も込めて、社長はこの名前を付けた」と説明。馬名審査登録も無事通過したという。

 アラタシャチョウは、父が06年のダービーを制したメイショウサムソン、母がセフティパラダイス(母の父パラダイスクリーク)。今を時めくディープインパクト産駒と比べれば地味な血統だが、実業団を退社し無所属無収入に陥りながら五輪切符をつかんだ藤原と重なる。藤原が「株式会社藤原新」の社長を務めていることが命名の理由の一つだが、木村社長はアラタシャチョウが藤原のように雑草魂を発揮することも期待している。現在は北海道で育成されており来年のダービーを目指して、今秋には栗東・小野幸治厩舎からデビュー予定だ。

 藤原は5月27日に行われたロンドン五輪本番コースの一部を使ったロードレースに出場。コースや練習環境などをチェックしてこの日、成田空港に帰国。競走馬に自身の名前が付けられたことについて、「マジっすか?おもしれえ。デビューしたら、絶対に賭けます。俺も負けないように頑張りますよ!」と不敵な笑みを浮かべた。ロンドンでの表彰台を目指す新と、ダービーを目指すアラタが、それぞれの道を全力で駆け抜ける。

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2012年6月2日のニュース