高橋3度転倒でフリー3位も…SP貯金で逃げ切りV

[ 2011年12月25日 06:00 ]

<フィギュア全日本選手権>3度の転倒に悔しげな表情で天を仰ぐ高橋大輔

フィギュアスケート全日本選手権第2日 男子フリー

(12月24日 大阪・なみはやドーム)
 額に手を当て、苦笑いを浮かべた。2年ぶり5度目の日本一に輝いても、高橋に満足感はない。「自分の中では優勝できてない気持ちが大きい」。冒頭の4回転トーループで転倒し、トリプルアクセル、3回転フリップでも氷上に転がった。3度の転倒でフリーに限れば羽生、小塚に及ばず3位。「勝ち取ったというより逃げ切った感じで終わった」と振り返った。

 昨季の世界選手権で5位に沈んでから、14年ソチ五輪を目指すことを決意。高橋のジャンプを指導する02年ソルトレークシティー五輪4位の名ジャンパー・本田武史氏は、「世界選手権以降、気持ちが吹っ切れたんだと思う。4回転の練習量は倍くらいになっている」と話した。この日は大技に失敗して精彩を欠いたが、SPでは7季ぶりに4―3回転のコンビネーションを決めた。高橋も「徐々に4回転はスムーズになっている」と手応えをつかんでいる。

 GPファイナルが開催されたカナダから帰国した13日以降、休養を取らず練習を続けた。実験的な試みだったが、今回は結果的に疲労がたまって裏目に出た。「調整ミスだったのかな。これからは違った形でやっていかないと」。世界選手権の代表入りは決定的で、2季ぶりの金メダルを目指す。「(代表入りは)クリアできたかな。思った以上に順調にいってるし、どんどん成長できてる感じを大事にやっていきたい」。

 日本のエースは、さらなるレベルアップを図る。

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2011年12月25日のニュース