鈴木重圧３位「これが全日本だな」ジャンプミスで…

＜フィギュア全日本選手権＞女子ＳＰ３位の鈴木明子

フィギュアスケート全日本選手権第２日　女子ＳＰ

（12月24日 大阪・なみはやドーム）
　最後に登場した鈴木は、演技を終えた瞬間大きなため息をついた。見せ場だった冒頭の２連続３回転ジャンプは、後半のジャンプが１回転となるミス。ＧＰファイナルで挑戦したフリップ―トーループではなく、難度を落としたトーループ―トーループで挑んだが、「自分では気づかない緊張感があった」と悔やんだ。

　昨年は村上の台頭に押され４位に終わり、世界選手権代表も逃した。今季は２週前のＧＰファイナルで銀メダルを獲得し、初の日本一へ向けて準備は万全のはずだった。それでも「練習ではいい感覚をつかめていたのに…。何回滑ってもこれが全日本だな、と思う」と、見えない重圧に負けた。

　それでも「最初のジャンプ以外は落ち着いてできた」と気持ちを切り替え、その後はまとめて５９・６０点と３位に踏みとどまった。トップの村上とは５・９６点差で、かすかに逆転の可能性は残っている。「力みが取れたので、あとはぶつかっていくだけ。昨年の全日本で出し切れなかったので、ここで出したい」。開き直ったベテランの巻き返しが期待できそうだ。