真央“亡き母にささげる”優勝、世界選手権出場も確実に

[ 2011年12月25日 20:51 ]

女子フリーの演技を終え、笑顔で手を振る浅田真央選手。右は佐藤信夫コーチ

 25日に大阪なみはやドームで行われた全日本フィギュアスケート選手権の女子で、浅田真央選手(21)=中京大=が9日に亡くなった最愛の母、匡子さん(享年48歳)にささげる2年ぶり5度目の優勝。「(母は)一番近くにいるような気がした。何も報告しなくても分かってくれている」と目を潤ませた。

 演技前の練習で満員のスタンドから「真央ちゃん、頑張れ!」と後押しされた浅田選手は代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を回避し、3回転にもミスが出た。それでも“真央スマイル”を絶やさずに演じきり「最後まで笑顔を忘れないようにした」。観客からは温かい拍手が降り注いだ。

 銀盤の上では悲しみを見せず、2日間を戦った。指導する佐藤信夫コーチ(69)は「想像を超えた苦しみがあったと思う。日ごろの真面目な努力のたまもの」と心情を思いやった。2位だった鈴木明子選手(26)=邦和スポーツランド=も「不幸があった中で、いつも通り戦えるのは素晴らしい」と心の強さに賛辞を贈った。

 6大会連続代表を決めた世界選手権では昨季、自己ワーストの6位だった。来年3月にフランスのニースで開催される大舞台で雪辱を期す。

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2011年12月25日のニュース