上野巴恵が初V!女子70キロ級五輪代表に名乗り

[ 2011年12月12日 06:00 ]

<柔道グランドスラム 女子70キロ級>決勝でスペインのブランコに攻める上野巴(上)

グランドスラム東京大会最終日

(12月11日 東京体育館)
 女子70キロ級で上野巴恵(22=三井住友海上)が初優勝を果たし、五輪代表戦線に名乗りを上げた。同78キロ級は緒方亜香里(21=筑波大)、同78キロ超級は杉本美香(27=コマツ)と世界選手権メダリストが順当勝ち。一方、男子は100キロ級で穴井隆将(27=天理大職)が3位に入ったのが最高。100キロ超級で鈴木桂治(31=国士舘大教)が初戦敗退するなど、重量級の苦戦が目立つ結果となった。

 準決勝で代表争いのトップを走る田知本遥を破り、決勝は鮮やかな内股で一本勝ち。全日本女子の園田監督に「今回負けたら先はないぞ」とハッパをかけられたという上野は、グランドスラム初制覇に「うれしいというより、ホッとしたという感じ」と照れた。

 姉は70キロ級で五輪連覇を達成した雅恵(現三井住友海上コーチ)と63キロ級で世界選手権連覇の順恵。インターハイ3連覇の末っ子は、上野3姉妹で最も期待を集めていた。だが、07年に左肘じん帯を断裂してから低迷。ようやく「少しだけ自分の柔道が戻ってきた」ところが、五輪代表争いのギリギリの局面だった。

 現在は五輪出場権のある世界ランク14位に入っていないが、園田監督は「このあとの遠征でも同じような試合をすれば」と期待する。「戦う前は絶対ないと思っていた」という姉妹代表も視界に入ってきた22歳は「組めれば投げる自信が出てきた」と手応えを口にした。

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2011年12月12日のニュース