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多彩な攻撃で快勝もオランダの穴は左SB

[ 2010年6月3日 06:00 ]

 【親善試合 オランダ4―1ガーナ】アフリカの雄ガーナを多彩な攻撃で4―1と圧倒。W杯優勝候補にふさわしい攻撃力を示したオランダだが、その陰で不安ものぞかせた。

 震源地は左サイドバックだ。2―0の後半33分に唯一記録した失点は、ファンブロンクホルストがこぼれ球をセンターバックのマタイセンと譲り合った一瞬のスキを突かれた。35歳のファンブロンクホルスト主将は「クリアするよう指示したが、お互い(ボールを)見てしまった。起こってはいけないこと」と振り返る。
 その後すぐ追加点を挙げたが、優勝を争う上位決戦はささいなミスが命取りになる。ベテランらしからぬプレーにファンマルバイク監督も「意思疎通の問題で負けることもある。あのまま追いつかれるような展開は絶対避けないと」と訴えた。
 さらに前半14分のカウンターに対する守備でFWオウス・アベイエに後れをとるなど、快足ウイングに対応しきれない場面もあった。W杯後に現役を退くベテランはスピードの衰えが目立ち、フェイエノールトでプレーした今季オランダ・リーグでは対戦相手が対面に俊足選手を配してファンブロンクホルストの背後を“狙い撃ち”したこともあった。この日も攻撃参加で好機を築いたサイドバックだが、W杯で対戦する日本がその裏を突くことができれば、サイドからの揺さぶりも可能。オランダがわずかに見せたほころびが、日本にとって攻略のヒントとなりそうだ。(ロッテルダム・堀秀年通信員)

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2010年6月3日のニュース