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ブブゼラに踊り…地元ファンの応援にも注目

[ 2010年6月3日 06:00 ]

ブブゼラを吹きながら応援をするサポーター

 南アフリカの地元ファンが応援に使うものと言えばブブゼラ。ラッパのような民族楽器で、昨夏のコンフェデ杯や日本代表の南ア遠征時にテレビで見た方も多いのでは?

 一部の外国人選手や関係者は「指示が聞こえない」とW杯での使用禁止を求めたようですが、あれがなければ南アではない感じ。実際ヨハネスブルクを本拠地とする人気クラブのカイザーチーフスやパイレーツのホームでは、3万~4万人がブブゼラを鳴らして圧倒されます。聞こえないからチームメートとは身ぶり手ぶり。大変ですが「使用禁止」と言ってもファンは聞く耳を持たないでしょうし、個人的にもなければ寂しいと思います。
 この南ア特有の応援グッズも地域によって使い方が違うようです。ダーバンなど黒人よりカラード(有色人種)のファンが多いところは欧州のように楽器より応援歌が中心。ブブゼラを好む黒人ファンは民族的な歌と手拍子でダンスも楽しんでいます。応援より踊ることに集中して試合を見ていないことも…。好きなチームが負けていても楽しんでいるようです。
 僕も客席で観戦した時に「出ないなら一緒に踊ろう」と誘われたことがあります。そういうところではブーイングやヤジもあまり聞きません。街によって応援の仕方もさまざま。W杯ではそういう地元ファンに注目して観戦するのも面白いと思います。 (プラチナム・スターズFW村上範和)
 ▼村上 範和(むらかみ・のりかず)1981年(昭56)10月16日、東大阪市生まれの28歳。ポジションはFW。明大、アルビレックス新潟シンガポールなどを経て09年8月に南アフリカのプラチナム・スターズ加入。今季リーグ戦は18試合4得点、順位は16チーム中14位。好きなW杯会場はラグビーでも使用され、歴史を感じさせるプレトリアのロフタス・バースフェルド。1メートル80、80キロ。

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2010年6月3日のニュース