365日 あの頃ヒット曲ランキング 6月

【1985年6月】今だから/夢のコラボ きっかけはただなんとなく「一緒にやろうよ」

[ 2011年6月17日 06:00 ]

 ★85年6月ランキング★
1 ボーイの季節/松田聖子
2 Bye Bye My Love/サザンオールスターズ
3 今だから/松任谷由実・小田和正・財津和夫
4 BOYKのテーマ/菊池桃子
5 夢絆/近藤真彦
6 ふたりの夏物語/杉山清貴&オメガトライブ
7 赤い鳥逃げた/中森明菜
8 堕ちないでマドンナ/田原俊彦
9 にくまれそうなNEWフェイス/吉川晃司
10 スクール・ガール/C―C―B
注目翼の折れたエンジェル/中村あゆみ
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【今だから/松任谷由実・小田和正・財津和夫】

 企画、というほど大げさなものではなというノリでスタートした話が、ヒットチャート1位にまで駆け上った。まだ、コラボ、という言葉が一般的でなかった時代。まさに夢の顔合わせだった。

 “ニューミュージックの女王”という称号を得ていたユーミンこと松任谷由実とオフコースの小田和正を中心に進められた話だったが、問題はレコード会社が違うことだった。ユーミンもオフコースも東芝EMI所属だったが、オフコースは前年からファンハウス(現BMG JAPAN)に移籍していた。財津和夫が所属するチューリップは東芝だったため、ユーミンとやることに問題はなかったが、小田と組むとなると、どちらのレコード会社からリリースする、会社間で協議しなければならなかった。

 ただ、ファンハウスは東芝EMIの100%出資の会社。設立間もない弟分にレコード発売を任せ、カセットを東芝が発売。利益を合計して折半するという形が取られた。

 作詞作曲は3人の連名だったが、事実上作曲をリードしたのは、編曲の坂本龍一。ユーミンでもオフコースでもチューリップでもない、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)のテイストに仕上がっており、レコーディング参加ミュージシャンもYMOの高橋幸宏、ギタリストの高中正義ら、坂本龍一にごく近い超豪華メンバーがそろった。

 オリコンチャートでも2週連続1位で37万枚をセールス。取り立てて宣伝もせず、あくまで3人の趣味的な感覚で出したことから初回プレスは10万枚と控えめだったが、FMなどを中心にオンエアされたことで、予想以上の大ヒットとなった。

 「国際青年年」を記念して、85年6月15日に東京・国立競技場で6万5000人を集めて行われた、ライブイベント「ALL TOGETHER NOW by LION」で3人によるナマ歌が披露された。

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