365日 あの頃ヒット曲ランキング 6月

【1998年6月】Begin/満を持して…大物芸能人の娘 ついにデビュー

[ 2011年6月15日 06:00 ]

 ★98年6月ランキング★
1 There will be love theret―愛のある場所―/the brilliant green
2 ever free/hide with Spread Beaver
3 Timing/ブラック・ビスケッツ
4 ピンク スパイダー/hide with Spread Beaver
5 DESTINY/MY LITTLE LOVER
6 サマーナイトタウン/モーニング娘。
7 夏のかけら/Coming Century
8 SHINE/LUNA SEA
9 誘惑/GLAY
10 Begin/北野井子
注目陽のあたる場所/Misia
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【Begin/北野井子】

 ボイストレーニングにダンスのレッスンなど、およそ2年近い歳月を費やし、デビューした15歳の北野井子(しょうこ)。元「X JAPAN」のYOSHIKIプロデュースという話題もさることながら、お笑いタレントであり映画監督でもある、北野武の愛娘であることに注目が集まった。

 米ロサンゼルスでのレコーディングは25日間に及んだが、苦にはならなかった。YOSHIKIが書いた詞が最初からピンときたからだった。“いつも強く見せてた 本当は壊れそうだったのに…”「私のことが書いてあった。これまで私のことをわかってくれる人がいなかったので嬉しかった」。

 それだけに長期にわたる厳しいレコーディングにも「いいものを作るために妥協したくなかった。終わった時は苦労したことが一つになった気がして感動した」というほどの自信作となった。

 6月3日発売で、オリコンチャート初登場は15日付で10位。爆発的なヒットにはならなかったが、声質の良さと表現力に関係者の多くは将来性を感じ取っていた。

 3歳からピアノを習い始め、物心つく頃には「歌手になりたい」と将来の夢を描いた。影響を受けたのは洋楽の女性ボーカル。「邦楽で聴いたのは山口百恵さんとX JAPANだけ」。ピアノを弾きながら、大声で自作の歌を歌うことが最大のストレス発散だった。

 「武の娘だから簡単にデビューできる」と思われるのは心外だった。安室奈美恵らを輩出した、ライジングプロに父親のことは語らず売り込んだものそのためだった。しかし、にべもなく断られると父親には内証で武の所属事務所の社長を通してライジングに連絡。話だけつけると、1人で先方へ行き、デビューのきっかけをつかんだ。

 あれほど歌手に憧れデビューを果たしたが、セカンドシングル「薔薇と緑」をリリースした後、歌手活動は休止。米国へ留学。出産を経て、08年には映画出演をしている。

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