365日 あの頃ヒット曲ランキング 6月

【1979年6月】きみの朝/ドラマか?現実か?岸田智史 同時進行で大ヒット

[ 2011年6月18日 06:00 ]

 ★79年6月ランキング★
1 いとしのエリー/サザンオールスターズ
2 きみの朝/岸田智史
3 ホップ、ステップ、ジャンプ/西城秀樹
4 燃えろいい女/ツイスト
5 OH!ギャル/沢田研二
6 愛の嵐/山口百恵
7 魅せられて/ジュディ・オング
8 ピンク・イフーン/ピンク・レディー
9 夢追い酒/渥美二郎
10 ビューティフル・ネーム/ゴダイゴ
注目おもいで酒/小林幸子
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【きみの朝/岸田智史】
 出演するテレビドラマの視聴率が上がったためヒットチャート上位に食い込んだのか、曲が話題になったためドラマを見る人が多くなったのか、何とも言えないが、それまで業界関係者の評判だった、デビュー4年目の岸田智史(現敏志)の8枚目のシングル「きみの朝」が、6月18日付のオリコンチャートで1位に立った。

 TBSドラマ「愛と喝采と」の挿入歌でもあったが、このドラマに若手の歌手として出演していたのが岸田。女優十朱幸代が社長を務める小さな音楽事務所に所属する岸田が、あの手この手を使って売り出す社長によって売れっ子になっていくという設定。やがてその人気が作られたものであることに気がついた岸田は社長のもとを離れていく、という芸能界のある一面を描いたものだった。

 ドラマの放送が木曜午後10時。その前の9時からは「ザ・ベストテン」。ドラマではベストテンに出演するというシーンもあり、さらに「きみの朝」を歌うとなれば、これは絶好のプロモーションだった。ベストテンには5月31日に初登場すると、一度ランキングが落ちかけた8月に最高の2位を記録。実に13週にわたって10位以内に入るという息の長いヒット曲となった。

 家族・親類とも教師が多い家系に育った岸田は京都教育大在学中にデビュー。友達がCBSソニーに送ったオーディション用のカセットテープのB面に消し忘れて残っていた岸田の曲が入っていたことがきっかけだった。

 教師になるはずが、歌手になり、最初は出るつもりがなかったドラマに出演し、その後は俳優としても活躍。実際の教壇に立つことはなかったがTBSドラマ「1年B組新八先生」では中学の教師役を熱演。主題歌の「重いつばさ」は「きみの朝」の60万枚に次ぐ、22万枚のレコードセールスを記録した。

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