TKO・木本「僕が主になりお金を集め運営や商売…それだけはしていません」 冒頭の経緯説明全文

[ 2023年1月23日 20:00 ]

会見するTKOの木本武宏(撮影・郡司 修)
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  総額7億円以上ともいわれる巨額の投資トラブルが発覚し、芸能活動を休止しているお笑いコンビ「TKO」の木本武宏(51)が23日、都内で会見し、騒動を謝罪した。以下、木本の経緯説明。

 騒動発覚時に記者会見をするとお伝えしていたにもかかわらず、ここまで遅くなってしまったこと、本当に申し訳ありません。

まず、説明させていただきたいのが、ここまで遅くなった理由ですが、いち早く皆さまにお伝えしたかったのですが、詐欺の可能性が高いのかもともう少し詳細に調査しないとダメだという弁護士の意見もありました。そして、被害にあった仲間、僕とは直接かかわりがないけど被害にあった方々が続々とわかり、そういった方たちからも今は会見はやめてくれと。というのも、(金を預けた)1人と連絡がとれなくなっている状況があった。会見を開くことで何かしらの刺激になって、より悪い状況になってしまうのを避けたいという気持ちが僕に届き、僕一人だけの気持ちだけで公に動くのはどうかと思った。申し訳ありません。

<ここからは紙を持ち、着席を呼びかけられ、座って説明>

 私が2017年に仮想通貨に興味を持ち、はまってしまいました。最初いくぶんかのお金を投入して増えるのを目の当たりにして、そういうのが人生で初めての経験ですごく面白いと思い、どんどんのめり込んだ。

その後に暴落を始めて経験し、どんどん資金が失われていくことに焦り、見よう見まねでネットで調べた程度の知識でトレードを始めた。そのときに、仮想通貨に同じく興味を持ってる仲間ができ始めて、定期的に意見交換をする集まりを開いたり…1つでなく東京、大阪で開いたりすることになっていきました。

 その中で、トレードに興味を持ち、しっかり勉強したいと思っている時にたけてる若者を紹介すると知人に言われて。AというFXトレーダーを紹介してもらい、教えてもらう日々が数カ月ありました。とはいえ、まだ自分でやることに自身がなくて、お金を預けるからなんとか増やしてくれ、というお願いをした。その時はAから「お金を出してくださいよ」って言われたわけじゃなくて、任せたっていう感じでした。

 そのときに、普段そういう話をしている仲間、友人にこんなことしてるねん、「FXトレードでお金預けてん」などと話して、結果的に興味を持たせてしまったっていうのが、まず僕の中で一つ大きな過ち。今考えたら、僕は無知なのに、自慢げにしゃべってた立場でもあるので、オレもやってみようかなっていう仲間がでてきて、紹介して一緒にやる、預けてトレードをやるってことが始まりました。僕が紹介したと言っても良いと思います。

 仲間は合計10人。全員友人です。トータル1億7000万ほどを預けることになりまして、それで頑張って増やしてもらおうということで進んだのはいいですが、何カ月か経って急にAと連絡が取れないという事態になり、そこでさあどうしようということが勃発しました。

 実はその前から、預けてるのが少し不安だな、連絡を取ってる時に言ってることがちょこちょこと変わるなっていうことを感じてた。ただ、預けてる手前がんばってほしいので、ちょっと疑念を持ってるってことはまったく出さずに。うまくいってるという報告を受けてたので、じゃあ保険というか担保として、もしなにかあった時のために、「今預けてるお金を渡してくれへんか?」と言って。何回かに分けてトータル6000万円、返却というか手元に戻ってきた。その直後に連絡がつかなくなって。FXトレードでは1億1000万程度が宙に浮いたまま連絡が取れなくなり、どうしようと。みんなに説明したときに、連絡とれるようにみんなで協力して情報とれるように頑張ろうという日々が始まった。

 そんな中で、僕が声を掛けたわけではないBから、「Aに同じくFXでお金を預けてんだよ」と連絡を受けた。Bは10年来の友人で後輩。プライベートでも食事に行ったり、定期的に会う仲だった。彼はある時期から不動産投資をしてうまくいってるという話を噂では聞いてた。僕も、後輩に「もうけさせてよ」とかは言いたくなかったんで、それまではいっさいそういう話はせずに来た。
 
 そのBが「当時Aにこれだけやられた。自分は勉強代やと思います。だから木本さん、僕は不動産投資をやっていて、こういうすごい人がいて、その方しか触れない土地がある。1カ月後にはかなりいい利回りになる。だから木本さん、いまある分だけでも僕に任せてくれたら、なんとかFXの損失を協力できるから」と。ほんとに今考えたらバカな話と重々承知していますが、わらにもすがる気持ちだったんで。10年来の友人で彼にだまされたこともなかったので、助けてもらおうという気持ちで、いくらか彼にお金をあずけた。

 これで利益が出たら、FXの仲間になんとか代理弁済して、状況を前に進ませるという説明をした。不動産ならもう1回のっかろうかという仲間も出てきた。またFX被害を相談していた方に不動産のことを相談したら、じゃあ自分も不動産ならやるとかなり大きな額を出されて、合計不動産は4人でお金を出しました。

 1カ月後と聞いていたが、Bは予定通り運用始まっていませんと。もう1カ月待ってということで、来月頼むなと。さらに翌月になっても同様な理由で進んでないと。もう1カ月待ってくれと。また同じような展開だったので、僕は不安になって。今回の運用はやめるという話をしたら、「会長にお金預けてるので戻せない」と。「そういうことをすると僕が信頼を失って今後同じこと
をさせれもらえなくなるので、僕がなんとか自分の資産とかで返します」と言って。彼が駆けずりまわった計1億6000万円は戻してもらいました。この不動産の時には5億円強集まり、そのうちの1億6000万円が戻ってきた。その直後にBと連絡が取れなくなってしまった。Bがお金を返すと約束していた日に、Bの弁護士から内容証明が届き、返済の意思はあるがまだうまく行っていないので、必ず払うので待ってほしいという内容だった。その後、彼と全く連絡がつかなくなり、状況が悪化した。

 FXで被害にあった人たちに、とにかく可能な範囲でみんなの
ところにお金を少しでも戻したいと。僕はAとどれだけ時間がかかってでも戦って、探して、必ずお金を戻してもらうんだという覚悟を持っていました。とうことで、自分の資産といったら大げさですが、貯金とかお金にかえられるものはすべてお金にし、引き出し、それを返済にあてた。そんな中、家族の協力を得て返済にまわさせていただいた。こんな僕でも、騒動の中で、一緒にお金をあずけた仲間から力を貸してくれた方もいて。夏の騒動発覚時には、FXトレードの宙に浮いたお金は、みんなの手元に戻っていました。

 月日がたち、秋くらいに騒動発覚直後、Aの代理人から連絡が入った。かなり反省の気持ちを伝えてくれて。努力してくれたのか、こういう形で返済していきますという合意書があって、返済が始まった。それがまず一つ自分の中で救いになった。その返済が9月から始まりました。

 不動産の方も、秋にBから連絡が来るようになりました。説明と謝罪と返済計画が長文で届いた。そこから聞きたいことを投げかけたら返事が返ってきて、毎月月末に必ず連絡をもらえています。今のところ返済計画を言われています。毎日変わりなく進んでいるという報告を受けている。それを待とうよという意識で待ってる。

 そんな中でも僕は責任感じている。もし返ってこなかったら、僕が自分で代理弁済して必ず返しますと伝えて。本当に忍びないんですが、「ここまで戻ってきてるから、あとは投資だし自己責任というとらえ方する。それ以上こっちはいいよ」って辞退してくださった方もいて、大きな救いとなったのが正直なところです。

 「Aから返済が始まり、Bから返済計画が届き、辞退してくださった方もいる。この3つの要素がそろって、12月に皆さんに仕事復帰したらどうと言われて。仕事復帰して前に進まないと収入も生まれないし、応援させてよと言っていただいて。よし、じゃあ
年があけて1月になんとか会見を開いて皆さんに説明をしてなんとかがんばっていこうか、と今日に至りました。

 僕が主となってお金を集めて、AやBと運営してたのではとか、手数料受け取って商売としてやっていたんじゃないかととらえてる方たくさんいらっしゃるのは把握しています。でも、それだけはしていません。否定させてください。今回、反省点としては、ことの経緯をしゃべっている中で、決して僕は被害者だと言いたいから会見を開いたわけではなくて。僕には僕の大きなあやまちがあります。浅い知識で、詳しい顔して、仲間に興味に持たせ、みんなで一緒にもうけようと大きなお世話をしてしまった。反省はほんっとに今も深く深くしております。これからも同じことを繰り返すつもりは当然ないですし、ずっと謝罪の気持ちは伝えていくつもりです。

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2023年1月23日のニュース