宮本亞門氏“娘”神田沙也加さん追悼「寂しくて悔しい」演出作選考勝ち抜き「私、本物になりたいんです」

[ 2021年12月19日 08:20 ]

演出家の宮本亞門氏
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 演出家の宮本亞門氏(63)が19日、自身のツイッターを更新。18日に急死した女優の神田沙也加さん(享年35)を追悼した。神田さんは2004年に上演された宮本氏演出のブロードウェイミュージカル「INTO THE WOODS」のオーディションを勝ち抜き、赤ずきん役を演じた。宮本氏は「僕はどうしても寂しくて、悔しい。これからなのに、もっと生きてほしかった」と沈痛。才能を見いだされた神田さんが舞台の進む転機となった。

 11月26日に亡くなった米ミュージカル界の巨匠スティーブン・ソンドハイム氏が作詞・作曲。宮本氏が演出・振付を担当し「月刊ミュージカル」04年ミュージカル・ベストテン第1位を獲得した。

 宮本氏は「娘のような沙也加が亡くなった。先日他界した作曲家ソンドハイム氏の作品で、まだ無名な彼女は『私は有名人の娘だから受かったのですか?』と大きな目で食いつくように聞いてきた。『嫌、絶対違う!オーディションで多くの人を見て、君が一番素晴らしかったからだ!』。すると少し安心した顔をして『私、本物になりたいんです』。そして彼女は異様な努力を重ね素晴らしい演技を次々と見せてくれた」と述懐。

 「『私すぐパニくるんです、すいません』と大らかに自分のことをさらけ出し『負けるわけないですよ』を口癖に、頑なにミュージカルを本気で演じ続け、自分の道を貫き通した。沙也加さん、もしあなたが生き急いだなら、天国で穏やかに暮らしてください。でも、僕はどうしても寂しくて、悔しい。これからなのに、もっと生きてほしかった」と“愛弟子”との早すぎる別れに悲痛な思いを明かした。

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