ボニージャックス西脇久夫さん肺がんで死去、85歳　「ちいさい秋みつけた」「手のひらを太陽に」…

結成60周年記念全国ツアー計画を語ったボニージャックスの（左から）玉田元康、鹿嶌武臣、吉田秀行、西脇久夫さん＝2017年7月撮影

　4人組男声コーラスグループ「ボニージャックス」でトップテナーを務めた歌手の西脇久夫（にしわき・ひさお）さんが8月30日午前8時50分、肺がんのため都内の病院で亡くなった。85歳。宮城県出身。葬儀は翌31日に近親者のみで営んだ。

　数年前に肺がんの手術を受け、歌手活動をしながら療養。先月初旬に容態が悪化して再入院した。

　3月28日には秋田市で、歌手の東海林太郎さんの立像の除幕式に出席。歌唱を披露して健在を示した。

　早大グリークラブ出身の4人で結成した前身グループに参加。1958年のクリスマスイブにボニージャックスとしてデビュー。以降「デューク・エイセス」「ダークダックス」と3大コーラスグループと呼ばれた。

　62年の「ちいさい秋みつけた」など童謡で高い評価を受けており、NHK紅白歌合戦に63年から3年連続出場。「手のひらを太陽に」のほか、ロシア民謡の「一週間」などを広めた。西脇さんは明快なハーモニーと清潔感溢れる歌唱を魅惑的な高音で支え「六さん」の愛称で親しまれた。