「きょうは会社休みます。」高満足度の理由 年配、男性も引きつけた“直球勝負”

[ 2014年12月23日 15:17 ]

日本テレビ系連続ドラマ「きょうは会社休みます。」に出演の(左から)玉木宏、綾瀬はるか、福士蒼汰

 17日に最終回が放映された綾瀬はるか主演の「きょうは会社休みます。」(日本テレビ)。最終回視聴率は16・9%と高視聴率を獲得し、全話平均も16・0%(いずれもビデオリサーチ調べ)と、10月期ドラマでは「ドクターX」(テレビ朝日)に次ぐ数字をマークした。綾瀬演じる主人公の青石花笑と同年代の30代の女性の共感を得たことがヒットにつながったが、予定調和のエンディングながら、年配の女性のハートもキュンとさせ、男性も含め幅広く支持されたのが、最後まで高満足度をキープした要因と言えそうだ。

 データニュース社(東京)が行なっているテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」の3000人による視聴満足度によると、全10話の平均満足度は4・07(5段階評価)と、高満足の基準3・7を大きく上回る数値。第2話以降、一度も4ポイント台を下回ることなく、高満足度をキープした。

 満足度が最も高かったのは第7話の4・17。恋愛下手な主人公(綾瀬)が恋人の田之倉(福士蒼汰)の家に初めて連泊し、同棲への妄想を膨らませるという展開で「田之倉くん、やばい、かっこよすぎ。キュンキュンしちゃう」(41歳・女性)「恋の行方が気になって仕方ない」(35歳・女性)と、女性を中心に視聴者もその後の妄想をああでもない、こうでもないと膨らませて、第8話以降を心待ちにしたに違いない。

 以後、やや満足度は下降するが最終回でも4・05と高く「最終回、幸せな気分になれた」(36・歳女性)「うらやましいくらい素敵だ!花笑さんが幸せになって、うれしかった」。(34歳・女性)など、多くの人がこうなってほしいと願った展開での着地を、我がことのように喜ぶ声が圧倒的に多かった。

 加えて「71歳の私が見ても楽しかった」(女性)「予想どおりの終わり方だけど、面白かった」(50歳・女性)といった恋愛の先輩たる女性からも共感を得た。男性視聴者も関心が高かったようで「ハッピーエンドで終わって良かった」(43歳・男性)「感動した」(27歳・男性)など、反応は良かった。

恋愛観が多様化し、ドラマのストーリーに自分を重ね合わせることが難しくなった時代ながら、年齢、性別問わず共感できる“直球勝負”の恋愛劇がヒットという答えを出してくれたと言える。

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2014年12月23日のニュース