抗日ドラマで日本人俳優初主演 中国軍を助ける日本人役

[ 2014年12月23日 20:39 ]

 中国の抗日戦争をめぐって、日本人を主役に据えたテレビドラマの宣伝イベントが23日に上海市で開かれた。中国軍を助ける日本人役として主演した日本人俳優矢野浩二(34)は「抗日ドラマで日本人の複雑な内面を描いた作品は今までなかった。挑戦しがいがあった」と語った。

 上海のテレビ局によると、同種ドラマで日本人の主演は初めて。

 ドラマは、中国共産党系軍隊「八路軍」を助けた日本人を描いた中国の小説が原作。抗日ドラマで残虐な旧日本兵役を数多く演じてきた矢野は、今作では仲間を助けるために旧日本軍から逃げ出し、その後、八路軍と共に旧日本軍と戦う日本人を演じた。主役は2人でもう1人は中国人。

 矢野は「今まで(抗日ドラマで)凶悪に描かれてきた日本人とは正反対の役柄」と話し、「今回のように新しい日本人像の役も出てきているのは(今後が)楽しみだ」と述べた。「多様性のある日本人像を中国の視聴者にもっと見てもらいたい」と抱負を語った。

 ドラマは北京など一部では既に放映されており、上海では29日から始まる。来年には全国放送される予定だという。(共同)

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2014年12月23日のニュース