【大学スポーツ】明大スポーツ新聞部

明治大学【開幕前インタビュー】宮崎新内野手

[ 2017年4月5日 05:30 ]

小柄ながら破壊力のある打撃が魅力の宮崎新内野手(C)明大スポーツ新聞部
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 「新生明治」で戦後初のリーグ3連覇だ! 昨年は3年ぶりのリーグ戦春秋連覇を達成し、明治神宮大会で5年ぶりの日本一を飾った。今季は戦後初、1938年以来となるリーグ戦3連覇に挑む。柳裕也選手(平29政経卒・現中日ドラゴンズ)ら主力選手が抜け、顔ぶれが一新したチーム。熾烈(しれつ)なレギュラー争いが展開されているが、投打ともに選手層の厚さは六大学随一。悲願の瞬間へ向け、準備は万全だ。

 ここ一番での勝負強さはチーム屈指だ。宮崎新内野手(文4=履正社)は小柄ながら破壊力のある打撃が魅力のクラッチヒッター。昨春の立大3回戦では柳選手の代打として打席に立つと、勝ち越しの一打となる中前適時打を放ち、その手でチームの優勝を手繰り寄せた。大学3年間での通算打率も3割8厘と3割越えをマークするも、未だ規定打席数以上出場したシーズンはない。激戦の正二塁手争いを制するため、得意の打撃にさらなる磨きをかける。(この取材は3月19日に行われたものです)

 ――昨年一年間を振り返っていただけますか
 昨年は春季の決勝打を打てたりだとか、そういった大事な場面で起用していただけたり、期待してもらえていたのかなとは思います。でも、やっぱりスタメンで使ってもらいたかったなっていう思いもあって。自分が勝負強いかは分かりませんが、ここぞという場面で打てるように、今まで以上にバッティングに磨きをかけようと思いました。

 ――現在の調子はいかがでしょうか
 調子が良いとは言えませんが、オープン戦をやっていく中で徐々に上がってきているかなと思います。まだ打感とかもベストの状態でははいですし、調整しないといけない箇所はたくさんありますけど、リーグ戦までもあと少しなので、照準を合わせていきたいです。

 ――セカンドのポジション争いの現状についてお聞かせください
 今は本当にみんな横一線の状態なので、誰が一番とかはまだないです。でも、セカンドっていうポジションは一つしかありませんし、スタメンで出場できるのは一人だけなので、何とか結果を残してその一人になりたいとは思っています。バッティングで良いところを見せないとスタメンでは出られませんし、他の人と比べたときの自分の強みはやっぱり打撃なので、しっかりアピールしていこうと思います。

 ――オープン戦期間中につかんだものや手応えを感じていることはありますか
 今年に入って人のバッティングとかをよく見るようになって、逢澤(崚介外野手・文3=関西)とかのフォームも参考にして、逆方向とか広角に打ち分けられるようになりました。自分なりに力強く打てるフォームを試行錯誤しながら、今は練習に取り組んでいます。

 ――昨年と今年のチームの違いはどのようなところでしょうか
 もちろんチーム力もありましたし、去年は4年生一人一人のレベルが本当に高かったです。チーム状態が悪くても誰か一人が大きいの打ってくれるとか、そういう安心感もありました。今年はスター選手もあまりいませんし、戦力的には落ちると思いますが、チーム力で勝ちたいと思います。(オープン戦では)チャンスで打てないっていう場面も目立ったので、そこが今の課題かなとも思います。自分は本塁打とか大きいの一つを打つようなタイプでもないので、単打でもいいからとにかく塁に出て、他の人に帰してもらうっていうのを意識しています。

 ――今年の目標や課題などはありますか
 個人的な目標は、ここ一打で打てるバッターになることですね。自分が自分がっていう気はないですけど、チームが勝てるように少しでも多く塁に出てチャンスを広げられる打撃をしたいです。チームとしては、当然ですけど優勝することです。去年は春秋連覇して日本一になったので、それを自分たちの代でもしたいっていう気持ちもありますし、ここから調子を上げられるように頑張っていきたいです。

 ――チーム内で共有している意識などは何かありますか
 やっぱり今年のチームスローガンの“継なぐ”っていうことですかね。去年までと比べると本塁打とか長打とかを打てる選手も少ないですし、その代わりに単打とか足でつないで最終的に一点を取れるようにっていう意識は持っています。

 ――最上級生になったことで芽生えた意識などは
 去年の先輩たちが春秋連覇、日本一というものを自分たちに残してくれたように、自分たちも下級生に何か残して卒業したいなとは思っています。それこそ“継なぐ”じゃないですけど、そういう思いは今までにはなかったので。自分は元々あまり口で後輩を引っ張ったりするタイプではありませんし、今はプレーでも引っ張れていませんけど、少しでも結果を残して後輩に背中を見せられたらと思います。

 ――最後にリーグ戦に向けての意気込みをお願いします
 昨春は優勝しましたけど、今年はオープン戦の結果を見てもらっても分かるように、突出してレベルが高いチームではありません。でも、だからこそ個人の力に頼るんじゃなくて、泥臭く、チーム全員で戦っていきたいです。戦い方は去年とは違うかもしれませんけど、今年も優勝します。

 ――ありがとうございました[明大スポーツ新聞部・谷山美海]

 ◆宮崎新(みやざき・しん)文4、履正社高出、168センチ・74キロ、内野手、右投左打

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