【大学スポーツ】明大スポーツ新聞部

明治大学【開幕前インタビュー】齊藤大将投手

[ 2017年4月4日 05:30 ]

明大伝統のエースナンバー「11」を背負う齊藤大将(C)明大スポーツ新聞部
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 「新生明治」で戦後初のリーグ3連覇だ! 昨年は3年ぶりのリーグ戦春秋連覇を達成し、明治神宮大会で5年ぶりの日本一を飾った。今季は戦後初、1938年以来となるリーグ戦3連覇に挑む。柳裕也選手(平29政経卒・現中日ドラゴンズ)ら主力選手が抜け、顔ぶれが一新したチーム。熾烈(しれつ)なレギュラー争いが展開されているが、投打ともに選手層の厚さは六大学随一。悲願の瞬間へ向け、準備は万全だ。

 変則左腕の大エースになる。齊藤大将投手(政経4=桐蔭学園)は今季、明大伝統のエースナンバー「11」を背負う。1年春からリーグ戦35試合に出場し、そのうちの28試合は7回以降からの登板。主に終盤の抑えを任されてきたが、今季は先発でも中継ぎでも必要とされる投手陣の柱だ。チームを優勝に導き、六大学野球の主役になる。(この取材は3月18日に行われたものです)

 ――オープン戦ではチームの勝利が遠い状況です
 試合数的に負け越しているので、どうすれば勝てるのか、どうすれば少しでも点が取れるのか、ランナーを進められるのか、そういうことは逆に負けているからこそ深く考えられていると思います。勝っていたら勝っていたで『今日は勝ったからいいや』ってなるんですけど、今オープン戦を重ねている中で、そういう部分に多く気付けるというのはいいことじゃないかなという風に思います。

 ――現在のご自身の調子はいかがでしょうか
 いろいろ細かい部分、見た目には出ないところを意識しながら投げて、投げづらいと感じる部分はあります。状態的には良くないですが、回数を重ねるごとには少しずつ良くなっているので、開幕戦までに間に合わせられるようにやっていきたいです。直球も変化も悪くはないと思いますが、いいって言うところまでいっていないと思うので。もう少し上げていかないといけないです。

 ――現時点、試合では結果よりも内容を重視した投球をされていますか
 結果もそろそろ大事なんですけど、冬にやってきたことを放棄して抑えるのでは今までと変わりないと思うので、やることをやって抑えていけたらなとは思います。

 ――2月の沼津キャンプでは投球スタイルを変えるとおっしゃっていました
 いろいろ新しい変化球だったりとかも始めたり、そういう意味では短いイニングだけじゃなくて長いイニングも投げられるようにしていきたいです。そうしていかないと投げ切れないと思うので、そこを今やっている感じです。

 ――今季からは先発登板の機会も増えるのでは
 結果があまり出ていないので、今は試合でも長いイニング投げさせてもらっていないですけど、リーグ戦ではどうなるか分からないです。実際このまま同じ感じで全員継投でいくかもしれないですし、なんとも言えないです。リーグ戦が始まったら一人で9回投げられるのがベストですけど、最初から9回投げようと思うのではなくて、1回1回を投げていく中で9回までいければという風に思います。9回を見て失点してしまうのではなく、6回とか7回しっかり抑えて次のピッチャーにつないだ方が勝ちに近いんじゃないかなと思います。

 ――昨秋から練習や投球などで大きな変化はありましたか
 多少はあるんですけど、見た目は変わる部分はなくて、ただ体への負担というか肘への負担は前よりは少し少なくなっているかなという感じはしますね。球速は落ちていないです。トレーニングは変えているというよりは小さな部分、細かい部分を増やしました。

 ――今年の秋にはドラフトも控えます
 進路は正直、考えていないと言ったら嘘になります。プロの方に挑戦したいという気持ちはあります。そこのために今、一生懸命やっているというよりはリーグ戦で勝つためにという感じです。

 ――プロへの道はいつ頃から意識されていますか
 野球を始めたときからずっと、たぶんほとんどの人が多少はプロになりたいと思うと思いますが、自分は高校に入ってから手の届く位置にあると感じ始めました。大学に入ってからはプロに行くから頑張るというか、最終目標はそこにはなるかなと思います。ですが、今はリーグ戦のためにやっています。

 ――ご自身が入学されてから毎年、明大のエースはプロの道に進みます。得るものは大きかったのでは
 個人個人で取り組み方も練習の仕方も違いますし、考え方も違いましたし、何が合っているとか間違っているとかは分からないです。自分に合っているか合っていないかはそれを試してみればわかるので、そういうプロに行った人たちがたくさんいるのは本当に自分たちにいい影響があると思うので、それはいい経験、助けになっています。

 ――野球人生で貫いてきたことはありますか
 掲げてきたわけじゃないですけど、今までチームがピンチの場面でリリーフしていくという場面が多かったので、絶対そこだけは譲れないというか、いつ出されても絶対抑えるんだというような強い気持ちは常に持っていました。

 ――下級生の頃から経験を積んできた投手として分かることは
 去年やおととし試合に出ていた人が、ミスで負けたことを一番わかっていますし、そういう悔しい思いをしています。野球はミスがあった方が負けるスポーツなので今年は特にずば抜けた選手がいないチームなのでミスをしたら負けると思います。ミスなく一人一人が後ろにつないでいく野球をしようという風にみんな思っています。

 ――ご自身が掲げる今年のテーマなどは
 去年は規定回数を投げることや防御率にこだわっていました。今年はこういう感じなので、規定回数もたぶんいくと思いますし、それを目標にしてもしょうがないです。防御率とかもいろいろ気にしますけど、それよりもチームの優勝につながるための1勝2勝、勝ちの数を増やしていければなと思います。

 ――どのような投手になりたいですか
 本当に『この投手が出てきたら安心だな』って思われるような信頼のあるピッチャーになれればいいと思います。

 ――神宮のマウンドで優勝するイメージはありますか
 まだ正直ほど遠いので、もっと数投げて、リーグ戦にいい状態を持っていければいいです。現時点ではイメージはまだかなという感じです。

 ――最近チームで話すことは
 最近は遠征があってチームで話す機会がなかったんですけど、練習の時は3連覇に向けてという話はしますし、みんなそこに向けてやっていると思います。またみんなでミーティングする機会もあると思うので再確認じゃないですけど、そういう意識の確認はできると思います。

 ――最後に今季への意気込みをお願いします
 これまでとは違ったような投球をやりつつ、今まではピンチの場面だけとかが多かったですが今季は軸となってチームが勝てるように投げられればなと思います。

 ――ありがとうございました[明大スポーツ新聞部・星川裕也]

◆齊藤大将(さいとう・ひろまさ)政経4、桐蔭学園高出、178センチ・75キロ、左投左打、投手。

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