本格覚醒なるか! ソフトバンク杉山一樹の成長を支える又吉克樹の存在

[ 2024年4月11日 08:00 ]

ソフトバンク・杉山一樹
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 いよいよ最速160キロを誇る豪腕が“覚醒”なるか。ソフトバンクの杉山一樹投手(26)が頼もしい投球を続けている。

 大きな期待をされながらも、制球に苦しむなどなかなか結果を出せていなかった。それが今季は倉野投手コーチが「キャンプ、オープン戦でこちらの予想を上回ったのは杉山が筆頭」と話すなど、着実に結果を残して信頼を勝ち取っている。リリーフとして3試合に登板して、ここまで4イニングを無失点に抑えている。

 そんな右腕が今季から“師事”しているのが通算466試合登板の実績を誇る又吉克樹投手(33)だ。「僕が今年やろうとしていることに目を向けてくれている。野球だけではなく、細かいところまで教えてもらっている。お手本のような存在です」と感謝を口にしている。

 こんなこともあった。開幕前、杉山とキャッチボールをしている又吉が「グローブ3つ、いかれてます」と苦笑いを浮かべていた。それほどの威力が…と話を聞くと「もちろん球が強いというのもありますし、いい球には、いい音を鳴らしてあげたいので」と答えが返ってきた。又吉ならではの理由もあった。

 「僕のポケットの部分がグローブの弱いところで。一番いい音が鳴るので。仕方がないですけど。僕は中日でそれしか習ってない。キャッチボールで適当に捕っちゃうと、曲がってないのに曲がってるように見えたり、それで調子が崩れることもある。結果的に杉山はグローブを破ることで、いい自信を持ってやってもらえれば」。

 後日、杉山も「僕も適当に捕っていたので。その意味もちゃんと教えてもらいましたし、それからは意識してやっています」と話していた。経験豊富な右腕の一つ一つの教えが、大きな糧となっていきそうだ。(記者コラム・木下 大一)

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