ソフトバンク孫オーナーが小久保監督に託した4年ぶりの優勝、そして球団創設以来の夢「世界一」

[ 2024年3月8日 05:00 ]

<ソフトバンク本社激励会>小久保監督らの前で話をする孫オーナー(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 世界一球団の夢を新指揮官に託した。ソフトバンクの孫正義オーナー(66)が7日、都内のソフトバンク本社で行われた球団激励会に出席。「めざせ世界一!」のチームビジョンを明確に打ち出した小久保裕紀監督(52)のスピーチを受けて期待の言葉を口にした。対外試合8連勝の快進撃にも大満足。常勝復活に胸を高鳴らせた。

 孫オーナーが分刻みの多忙なスケジュールの中で球団の激励会に登場。小久保監督に世界一球団を目指すリーダーとしての役割を託した。

 1月17日のオーナー報告で対面して以来となる再会。孫オーナーは「小久保監督の姿を見るだけで、熱があふれているという感じですからね。それはチームのメンバー全員に伝わっていると思うし、ファンの方も期待している。僕も気持ちが高揚しています」と満面の笑みを浮かべ期待の言葉を口にした。

 小久保監督は本社の社員へ向けたスピーチで、同31日にチーム内で共有した世界一を目指すビジョンを改めて明確にした。「めざせ世界一!」は05年の球界参入から掲げてきた理念でもある。世界と渡り合う孫オーナーは指揮官の思いに大きくうなずく。

 「日本での優勝を目指すのは当然ですけども、まだまだ遠い先に我々の願いがあるんだと。そういう思いが常勝球団をつくることになるのではないかと思います。一人の人間としても、会社、球団としても、高い目線を永遠に追い求めていくことがエネルギーの高まりになる。そういう姿勢が大事だと思っています」

 生成AIなどの技術革新が進んでも、スポーツは「人間が人間に対して与えられる感動の一番、重要な例」として永遠のものだと確信している。その中で球団に根付く“王イズム”にソフトバンクが誇る最新技術を融合させ、世界一を目指すとした指揮官の言葉は頼もしい限りだ。「何より強じんな肉体と強じんな精神。これに科学技術が重なれば、より強い球団になると信じています」と語った。

 チームの対外試合8連勝もきっちりチェック。「オープン戦とはいえ、相手チームもレギュラー争いだったりがある。その中で8戦0敗。いいじゃないですか。ワクワクしますよね。怒濤(どとう)の勢いですから」と喜んでいる。

 まずは新指揮官の下で4年ぶりのV奪回へ。「何よりも待ち遠しい優勝の2文字を期待してます」と胸を高鳴らせている。(木下 大一)

 〇…ソフトバンクの小久保監督が本社の盛大な激励に感謝した。この日は社員150人が参加。現役時代にも出席したことがある指揮官は「本社の熱気が勝てる組織の風土だと感じた。優勝で恩を返したい」と誓った。また、周東が選手会長としてマイクを持ち「この秋に皆さんと喜べるシーズンとなるように選手一同頑張っていきたいと思います」と話した。

 <ソフトバンク過去の激励会>
 ▽08年 本社ビルで初めて開催され、孫正義オーナーがグループ社員と王監督や選手を激励。

 ▽12年 孫オーナーが2年連続日本一を熱望し、巨人のV9を超えるV10を期待。さらに売り出されたばかりのiPadを選手全員へ支給すると約束。

 ▽14年 11年のリーグ優勝時にナインの手で宙に舞った孫オーナーが「もう一度、胴上げしてほしい」とおねだり。

 ▽19年 チームが飛行機の遅延のため、午後6時の開始予定が16分遅れる。孫オーナーは午後6時半から次の予定があり、まさにぎりぎりセーフだった。

 ▽23年 社員代表のエールで応援団長と女性社員が藤本監督、選手らに「(リーグ)100勝」を希望。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年3月8日のニュース