中畑清氏 結婚発表のドジャース・大谷は「全てにおいて超越」

[ 2024年3月5日 05:30 ]

中畑清氏
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 【キヨシスタイル!】突然のビッグニュース。びっくりしたなあ。大谷翔平、結婚。そんな気配、全くなかったからね。

 でも、知り合って3、4年と聞いてふに落ちるところがある。2度にわたる満票MVP、日本選手初のホームラン王。ここ3年間の好成績の裏に彼女の存在があったのかなって。

 発表のタイミング、仕方が絶妙だったね。自らインスタグラムで明らかにして、翌日囲み取材に応じる。非の打ちどころのない立ち居振る舞いだった。

 SNSに誹謗(ひぼう)中傷が飛び交う時代。報道が先行し、対応が後手後手に回れば炎上することもある。そんな事態を招くことなく、世界中から祝福されている。

 奥さんに対する気遣いも感じられてさ。投げて打ってのプレーだけじゃない。雑念を排除し、野球に集中できる環境をつくる力にたけている。全てにおいて超越。笑ってしまうほど凄い。めちゃくちゃカッコいいよ。

 彼女がどんな人か気にはなる。人間の性(さが)だ。でも、公にするかどうかはご両人が決めること。静かに見守りたい。

 松井秀喜のことを思い出した。巨人の打撃コーチを辞めてすぐの宮崎キャンプ。日本テレビの番組でインタビューしたときだ。

 最後の締めで「野球に集中するためにも早く所帯を持てよ。結婚式で1曲歌ってやるから」と話したら、間髪入れずに「呼びません」だって。椅子から転げ落ちたよ。

 ちなみに松井はヤンキース時代の2008年に結婚。式はニューヨークの教会で両家の親族だけで執り行ったらしい。もちろん私は呼ばれなかった。

 さて、大谷翔平選手。ご結婚、おめでとうございます。ますますのご活躍を…。期待しないでも、ケガさえなければ、結果、数字はついてくると思っている。

 先日のオープン戦。けん制で一塁に帰塁する際、肘をリハビリ中の右手から帰っていた。できれば足から帰ってほしいけど、常に全力プレーする性分なんだよね。

 中途半端に躊躇(ちゅうちょ)するとかえって故障につながりやすい。バットマンに専念するこの一年。翔平スタイルを貫いてケガなく過ごしてもらいたい。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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