松田宣浩氏 元祖「熱男」が挙げた3人の「VIVA男」候補「この1カ月で支配下になる気持ちで…」

[ 2024年2月3日 05:00 ]

ソフトバンクキャンプを訪れ、「VIVA」ポーズを決める本紙評論家の松田氏(撮影・岡田 丈靖)
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 「VIVA男」をつかめ――。今季、スポニチ本紙評論家に就任した元ソフトバンク、巨人の松田宣浩氏(40)が2日、初のキャンプ取材でソフトバンクの宮崎キャンプを訪れた。育成ながらA組に抜てきされた3選手にエールを送り、B組では自らと境遇の近いドラフト3位・広瀬隆太内野手(22=慶大)の打撃を絶賛。自身が「熱男」を代名詞にしたように、球団スローガン「VIVA(ビバ)」を自分のものにする新星の誕生を期待した。

 引退して初めて取材に来ました。ソフトバンクの春季キャンプは雨。室内練習場で見させてもらいました。豪快な柵越えなど期待されていたファンの方は残念でしょうが、選手は、雨だからできる練習もあります。室内だとコンパクトに振ることに集中できる。大きくなりすぎるスイングを修正する“恵みの雨”でもありました。

 午前中はA組。ここに仲田選手、緒方選手、川村選手と3人の育成野手がいます。数字では現状、主力には勝てていない。だったら先頭に立って声を出したり、何かアクションを起こしてもらいたい。あいつは朝から夜までずっと野球をやっていると周りに思われるくらいにやって、この1カ月で支配下になる気持ちで頑張ってほしい。

 時差練習で午後からだったB組には、熱男的に注目する選手がいました。同じ大卒、右打ちの内野手で長打を期待されるドラフト3位・広瀬選手(慶大)。自分もそういう立場でホークスに入ったので興味がありました。リチャード選手に負けていないと聞いていた振る力は一目、驚かされました。長打を打つ選手として大切なのはバットを振れること。その最初の部分はクリアできている。ぜひ、スタメンに名を連ねてほしい選手の一人です。

 今季の球団スローガンは「VIVA」。生目の杜では多くの選手やファンの人たちに向けてVIVAポーズをやりました。自分も2015年のスローガンだった「熱男」が代名詞になり、生涯の財産になっています。この言葉に支えられた部分もあるんです。選手はもっと、これをやったらいいと思う。うかうかしていると主力の誰かが持っていってしまうかもしれない。「熱男」ならぬ「VIVA男」を誰がつかむのか、注目しています。

 主力は最高の準備をして、ポジションは9つしかない。それでも、開幕スタメンがみんなが思う理想の9人より、この1、2カ月で“その選手が出るんだ”と驚くような新戦力が現れてほしい。A、B組を見させてもらい、虎視眈々(たんたん)と狙っている選手が、多くいることも確認できた初キャンプでした。(スポニチ本紙評論家)

 ◇仲田 慶介(なかた・けいすけ)1999年(平11)7月25日生まれ、福岡県出身の24歳。福岡大大濠では3年春に選抜に出場し、ベスト8入り。DeNAの三浦、西武の古賀と同学年。21年の育成ドラフト14位(全体最終128番目)でソフトバンクに入団。1メートル74、77キロ。右投げ両打ち。

 ◇緒方 理貢(おがた・りく)1998年(平10)9月22日生まれ、宮崎県出身の25歳。京都外大西では甲子園出場なし。駒大では1年秋から外野のレギュラーを獲得。同秋の東都2部リーグ戦で活躍し、1部昇格に貢献。20年育成ドラフト5位でソフトバンクに入団。1メートル74、72キロ。右投げ左打ち。

 ◇川村 友斗(かわむら・ゆうと)1999年(平11)8月13日生まれ、北海道出身の24歳。北海では2年夏の甲子園に出場し、3回戦と準々決勝で本塁打を放つなど準優勝に貢献。3年夏も出場した。仙台大を経て21年育成ドラフト2位でソフトバンクに入団。1メートル81、88キロ。右投げ左打ち。

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