ロッテ シン・朗希だ!24年版「低重心フォーム」披露 体つきも進化で“怪物”さらに安定感アップ

[ 2024年2月3日 05:30 ]

ブルペン入りしたロッテ・佐々木朗(撮影・長久保 豊)
Photo By スポニチ

 24年版低重心フォームだ。ロッテ・佐々木朗希投手(22)が2日、沖縄・石垣キャンプで初めてブルペン投球を行った。捕手を座らせ変化球を交えた37球。昨年よりも構えたスタンスをやや広げ、重心が低いまま投げる新フォームとなった。昨年と同じキャンプ2日目の初ブルペンで、安定感の増した新・朗希がベールを脱いだ。 

 左足を高く上げるダイナミックさは変わらない。だが、佐々木のセットポジションの構えは微調整が加わっていた。スタンスがやや広がり、軸足となる右足のくの字の曲がりも深い。始動する際に一度、浮いていた軸足のかかとも今季はほとんど浮かない。上下運動を抑え、低い重心のまま力強いボールを投げ込んだ。

 「今日は丁寧にというか、感触を確かめながら投げた感じです」

 同じ開幕候補の小島、種市に続きブルペンに入った。同期入団の植田を相手に、まずは捕手を立たせたまま11球、捕手を座らせると出力を上げた。スライダー、フォークも7球ずつ。元々制球力には定評があるが、37球のうち明らかなボール球はワンバウンドとなった30球目のフォークを含めて4球ほど。腰周りを中心に昨年よりもがっちりとした体つきに進化し、安定感が増したのは明らかだった。

 「フォームとか、より良いものを常に求めている」と口にしていた右腕。セットポジションのスタンスを広げたことで、課題の盗塁対策に向けてクイックモーションもスムーズになることが予想される。1秒に1000コマ撮影可能なハイスピードカメラを使い、ボールの軌道や回転軸もチェック。シーズンに向けてよりよいフォームづくりを進める。

 昨年は3月にWBCがあり、急ピッチの調整を余儀なくされた。だが、今年は自主トレから土台となる体づくりに時間をかけた。前日には「球数をまだそんなに投げていないので増やしていって、その中で日によって精度も違うと思うので、なるべく自分の思うような感じで投げられるようにしたい」とさらなる進化を目指している右腕。今後は、今月中旬に実戦形式のライブBPで投げ、今月末か3月初めに対外試合に登板する見込みだ。

 5年目の今季は先発ローテーションの柱として1年間フル稼働が期待されている。今季終了後のメジャー挑戦の可能性もある「令和の怪物」が、新たな姿で、24年に挑む。(大内 辰祐)

 ≪パ3位相当与四球率1.68≫佐々木は昨年、1000球以上を投げた投手では両リーグ4位のストライク率68.7%をマーク。規定投球回に届かなかったが与四球率1.68は、リーグ3位に相当する数字となっている。135奪三振で1試合に換算した奪三振率は13.35と高い一方で、17四球と四球が少ない投手。3.5を超えると優秀とされる指標のK/BB(奪三振÷与四球)は7.94となっている。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年2月3日のニュース