【野球殿堂】元広島の黒田博樹氏、元中日監督の谷繁元信氏が殿堂入り! エキスパート部門2年ぶり選出なし

[ 2024年1月18日 15:30 ]

2024年野球殿堂入り発表記者会見で笑顔で並ぶ谷繁氏(左)と黒田氏(撮影・尾崎 有希)
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 野球殿堂博物館は18日、今年の殿堂入りを発表。競技者表彰のプレーヤー部門で元広島の黒田博樹氏(48)、元中日監督の谷繁元信氏(53)が選ばれた。エキスパート部門では2年ぶりに殿堂入りはなかった。また、特別表彰では元セ・リーグ審判員の故谷村友一氏(22年没、享年94)が殿堂入りした。

 黒田氏と谷繁氏は、表彰委員総数358、投票委員数354、有効投票数354、当選必要数266に対し281票を獲得。得票率79.4%で選出された。2人に続く3番目の票数となった元中日・岩瀬仁紀氏(49)は232票(得票率65.5%)で、惜しくも18年の松井秀喜氏、金本知憲氏以来史上7人目となる候補初年度での殿堂入りはならなかった。

 黒田氏は専大から96年ドラフト2位(逆指名)で広島に入団。03年から5年連続で開幕投手を務めるなど不動のエースとして活躍した。08年からドジャース、12年からはヤンキースでプレー。10年から5年連続2桁勝利を挙げるなどメジャー通算79勝を挙げた。

 15年に古巣・広島に復帰。16年7月23日の阪神戦で日米通算200勝をマークした。同年限りで現役を引退。背番号「15」は球団の永久欠番となった。広島での成績は321試合で124勝105敗1セーブ、防御率3・55。メジャー2球団では通算212試合で79勝79敗、防御率3・45。

 ▼黒田博樹氏 歴代の監督、コーチ、スタッフ。そして幼少期から現在に至るまでたくさんの方に野球というスポーツに携わっていただき、最後はたくさんのファンの方たちに声援を送っていただきました。そのすべての方々にこの場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

 名捕手として27年間の現役生活を送った谷繁氏は、江の川(現石見智翠館)から88年ドラフト1位で大洋(現DeNA)に入団。01年オフにFAで中日に移籍した。13年5月6日のヤクルト戦で通算2000安打を達成。14年からは選手兼任監督を務め、15年限りで現役を引退。16年は監督専任となった。

 通算3021試合出場、捕手として2963試合出場はプロ野球最多記録。27年連続安打、27年連続本塁打もプロ野球記録となっている。通算成績は打率・240、229本塁打、1040打点。

 ▼谷繁元信氏 殿堂入りすることができ大変光栄に思うところと、まさか自分がという思いが僕の中を駆け巡っています。プロに入って27年間、その前も野球をやっていましたが、耐え抜いたこの体に感謝したいと思います。まだまだ微力ですけども、野球界にこれからも少しでも貢献できるように頑張っていきたいと思います。

 特別表彰の谷村氏は同大卒業後、三菱商事に勤務しながら高校野球などで審判員を務め、春夏合わせて計8度、甲子園でジャッジした。59年にセ・リーグ審判部に入局。86年まで通算3026試合出場。オールスターに6度、日本シリーズに11度出場した。巨人がV9を決めた1973年の阪神―巨人のリーグ最終戦(甲子園)では球審を務めた。試合後、暴徒と化した観衆がグラウンドに乱入し、巨人・王が下駄で殴られたことでも知られる。96年まで指導員として後進の育成に尽力。97年11~12月にはスポニチ大阪紙面で「谷村友一のルールの達人」を計50回連載した。

 ▽野球殿堂 日本野球の発展に貢献した人たちの功績を称え、顕彰することを目的に1959年(昭34)に創設された。プロ野球で功績のあった競技者表彰(プレーヤー表彰、指導者も対象にしたエキスパート表彰)と、審判員やアマチュアを含め球界に貢献のあった人が対象となる特別表彰がある。選出はいずれも投票で75%以上の得票が必要で、競技者表彰のプレーヤー表彰は取材経験15年以上の記者が投票。

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