阪神などで活躍「少年速球王」古沢憲司さん死去 75歳 プロ野球史上最年少16歳183日でスタメン

[ 2023年8月25日 05:00 ]

阪神時代、「少年速球王」と呼ばれ活躍した古沢さん

 阪神、西武、広島で投手として活躍した古沢憲司(ふるさわ・けんじ)さんが22日に死去していたことが24日、分かった。75歳。愛媛県出身。がんで闘病していたという。

 新居浜東(愛媛)を中退し、1964年に阪神にテスト入団した。16歳117日だった7月25日の国鉄(現ヤクルト)戦で戦後最年少の公式戦デビュー。同年の9月30日、中日とのダブルヘッダー第2試合で「9番・投手」として初の先発出場を果たした。16歳183日での初スタメンは、プロ野球史上最年少記録だ。躍動感あふれるフォームから球威抜群の直球を投げ込む右腕は「少年速球王」と呼ばれた。

 71年には12勝を挙げ、翌72年にはエースの江夏豊がいる中で開幕投手を務めた。74年にはリーグ最多の4完封を含む自己最多の15勝。78年オフには田淵幸一とともに、真弓明信、若菜嘉晴らとの大型トレードで西武に移籍した。82年途中に広島に移籍し、84年には中継ぎとして日本一に貢献した。球宴には2度出場。通算543試合に登板して87勝25セーブを挙げ、85年限りで現役を引退した。

 引退後は広島や阪神でコーチを歴任。阪神では96年から5年間、2軍投手コーチを務め、井川慶、藤川球児らを指導した。13年には広島のコーチに復帰し、その後はドミニカ共和国のカープアカデミーでも指導した。 

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