【阪神・岡田監督語録】「はっきり言うて、もっと負けると思ってたからな、夏ロードはな」

[ 2023年8月25日 05:15 ]

練習を見守る阪神・岡田監督(撮影・大森 寛明)
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 阪神の岡田監督は24日の甲子園での指名練習を見てから、都内へ移動した。報道陣とのやりとりは以下の通り。

 ―佐藤輝や森下も普通なら免除のメンバーか。
 「それはコーチが決めたから、俺はなんも知らん。だから、ミエちゃん(ミエセス)は試合に出たいって言うから、それだけや」

 ―あまり練習量を落としすぎるのはよくないか。
 「まあ、ずっとやってるからな。1年間継続のことやからな。今は、“やるな”って言うても、やるもんな。試合に出ているやつでもな」

 ―コンディショニングを含めて8月はここまでうまくきた。
 「そりゃあまあ、そうやろうな。みんながバテてというのもないし、バットを振れてないのも、そんなにいてないし。まあ、何試合かはあったけどな、振れてないっていうのは。(取材が甲子園のアルプス席で行われ)こんなに暑いのに。初めてや、こんなに(暑いのは)なあ。はっきり言うて。そらおまえ、ドームは助かるよなあ。これで毎日はきついで」

 ―今にしてみると7月に打線が底だったのは、ある意味必要だった?
 「オールスターくらいまでなあ、あんまり打てんかったもんな。みんなオールスターに出てたから休みなしでやってたけど、まあ、体調とかそんなんは、うまく持ち越さないというかな、あんまり疲労感というのはないよな」

 ―8月はイメージからすると出来過ぎ?
 「できすぎや、そんなん。できすぎや、こんなに勝つのは」

 ―連勝すると反動が怖いと言うが、8月はその反動もあまりなかった。
 「だから、特に。とてつもないことが起こっての勝ちじゃないからな。普通に戦っての勝ちが多いやんか。追加点が取れる時に追加点を取るとかな。だから、めちゃめちゃ負けゲームをバーンと引っ繰り返したりとか、そんなのはないやんか。それは先発ピッチャーがある程度ゲームをつくれているからやろな。まあ、西純の4点くらいか。最高に取られたのはな。だから5回、6回で2点、大体2点くらいまでには抑えているからな。いっても3点くらいやな」

 ─5月の連勝とは中身が違う?。
 「それは違うな。今の方が勝ちが安定してるやんか。パターンがな。見とっても、このパターンやったら“これ、最後に勝てるな”という雰囲気があるやんか。今日はアカンなと思ってるのをポーンと逆転するのじゃなくな、そういうゲームじゃなしに、これあと1点取ったら今日は勝ちやなというように、流れはいいわな」

 ―地に足がついたというか。
 「そうやな。試合の流れがいいわな。1回から9回までで、昨日(23日)でもちょっとな小笠原が初回から飛ばしているから、これは球数増えてきたら落ちてくるで、と言っていたら、やっぱりあのへんから145キロくらいしか出えへんようになるやんか。150キロとか出とってもな。それは先発やからといって、初回から点を取らんでもええということになるやんか。それはもうこっちは向こうのリリーフ陣とかそんなの頭に入っているから、なあ」

 ―勝ちが安定していると疲れも残らない。
 「そやな。負けゲームでもそらちゃんとした負けゲーム…、ちゃんとして負けるっていうのはおかしいけど、別にこっちがこけて負けるような負け方じゃないからなあ。やっぱり負ける時もあるから、(相手の)ピッチャーとかが上で。(自軍の)ピッチャーも打たれる時あるしな、それはしゃあないけど、そういう負けはそんな応えへんでやっぱり」

 ―桐敷と島本の2枚を中継ぎで切れるのは阪神だけ。
 「2枚じゃなしにまだおるで、いっぱい、そんなの」

 ―いい仕事をしているなと。
 「一番はまったのは桐敷やな。オレ、たまったま、たまたまじゃないけどあれ、フレッシュ(球宴)で見とったんやけどな。誰や、最初に先発したの?門別か。あいつが投げ終わった後、“監督が見てるから”ってインタビューで言うとったやんか(笑い)。あの時言うたよおまえ、“見てるよ”って、テレビの前で(笑い)。9回に桐敷がな1イニング投げたのを見た時に、これしかし、コイツ、中継ぎでいけるなと思ったもんな」

 ―実際に使う時は半信半疑だったか?
 「いやいや、だから、先発になったら、今なんか順番待ちになるからのう。誰かが悪くないと、なかなかそこに先発は…。まして今度5試合になったら入れへんやんか。昨日(23日の2軍戦)の富田とかも良かったで、昨日ピッチングコーチと話しとっても、どこに投げさすいうてもう入れるとこないやんか結局。次の7連戦やなって言うて。(9月に)7連戦と8連戦あるから、そこに富田しかり、才木、西純、そのへんがうまいこと入っていったらっていうのがあるしな」

 ―これからの試合で気をつけることは?
 「まあ、気をつけることは別にないけど、それはもう、みんな逆に分かっとるからな、ある程度もう先発の役割、中継ぎ、ブルペン陣のそういう役割ていうか。まあとてつもないところで、とてつもないピッチャーを出してもないし。まあ、ブルワーなんかな、昨日試したら、また一つプラスにな、戦力でいけるなというのは確信したしな。普通にゲームやったらいいんちゃう、はっきり言うて」

 ─少し前に高校野球が終わってからが勝負だと。
 「甲子園に帰ってからって言うてたけどな。甲子園に帰るまでにこんな勝つと思ってなかったよ、はっきり言うて。もっと負けると思ってたからな、夏ロードはな。ムチを入れる言うても、入れんでも逃げるやろ、逃げ馬は。そんなムチ入れんでもなあ。だから、普通にみんなが、バッターも役割を果たしたらなあ、普通のことやと思うで」

 ―シーズン前には若手がどんどん自信をつけて、成長していると
 「今が一番強いな、はっきり言うて。5月より今の方が強いと思うで。強いというか、地力が付いたというかな、やるべきことがわかって、それでちゃんと選手がやってるみたいなな、役割分担とか、いろんな、野手もピッチャーもな」

 ―巨人戦は今年成績いいが、やるべきことをやれている積み重ねか?
 「まあそんなん普通に。村上がええピッチャーとばっかり当たってるからちょっとかわいそうやけど(笑い)」

 ―村上はあれ以来ですね。
 「村上はアレや、あれ(7回完全投球で降板)以来か、東京ドームでは。村上は勝ち星こそ、そんなに伸びてないけど、今年1年は、そういう意味では勝ち数よりも、1軍で投げられたいう自信と、相手のエース級と当たってな、ある程度、勝負できるというかな、そういう感覚を持った方がええんちゃう、別に。明日(25日)でも村上に絶対、戸郷に勝てとか、そんなん言えへんやんか、別に。今の自分で、どれだけ投げられるかいうのを今年、そないして自信付けたらな、来年以降、もっとええピッチャーなるよ、あれな」

 ―伸びしろはもっとある
 「いやいや、そら、本人がそういうのを望んでるよな」

 ―浸透したことでは、四球への意識。
 「うん。だから、結局、バッターとピッチャーで逆なわけやろ?バッターはフォアボール取ろうとして、ピッチャーはフォアボール出さんとこと思って。昨日でも(阪神は)無四球やろ?結局な。だから、1回から9回までみんなで無四球や。そういう意識やろうな、やっぱり。みながそないしてやってんのに、自分だけフォアボールとかだされへんやん。加治屋みたいになってしまうやんか」

 ―2005年の時も、四球を選ぶ意識をチームに浸透させていたのか。
 「いや、それはそんなに言うてないよ、あの時は。あの時は四球を勝手に選びよってん。そういうチームやったからなあ。でも、去年までを見とったら、どっちかいうたら、初球から早打ちのチームやったからな、バッターが。だから、もったいないって」

 ―過去と同じように、今年も原監督に対して勝ち越し。気分は良いのでは?
 「そら、悪くはないよ。あんまり、何も言わんやろ(笑い)。頑張りましょうとは言わんやろ、あんまりな」

 ―試合前のあいさつも変わって来ている
 「そうやなあ。明日も楽しみやな、なんて言うか」

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