伊東勤氏 楽天・田中が見せた完璧な制球と大胆な配球 今季中にも200勝に手が届きそう

[ 2023年8月4日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天9―1オリックス ( 2023年8月3日    京セラD )

<オ・楽>気合いの投球を見せる田中将(撮影・井垣 忠夫)
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 【伊東勤 視点】田中将が、ベテランらしい巧妙な投球で8回1失点。前回登板で甘い変化球を本塁打されている頓宮とセデーニョを完璧な制球と大胆な配球で封じた。初回2死一塁、頓宮には3球連続外角低め変化球の出し入れで右飛。3点差となった4回には初球は内角にズバッと直球。2球目の外角低めスプリットで左飛に打ち取った。セデーニョには3回2死一塁で3―1から2球カーブを続けて二飛に仕留めている。

 西武監督時代の07年、ルーキーの田中将と対戦したが当時はスライダーと直球中心。力投型で制球は甘かった。24勝した13年はロッテの監督として対戦。直球の切れは段違いによくなりフォークも落ちていた。精度が上がって追い込まれたら手の打ちようがなかった。メジャーに行ってからは制球に磨きがかかった。プロ17年目、今の田中将は培ってきた経験と投球術でアウトを重ねていく。この試合のように打線とかみ合えばまだまだ勝てる。今季中にも200勝に手が届きそうな気がする。(スポニチ本紙評論家)

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