広島・九里 今季最多タイ7失点も…新井監督かばう「ずっといい投球をしてくれている。こういう日もある」

[ 2023年7月8日 05:00 ]

セ・リーグ   広島0ー8中日 ( 2023年7月7日    バンテリンD )

<中・広島>5回7失点と打ち込まれた九里(撮影・椎名 航)
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 広島・九里亜蓮投手(31)が7日、中日戦に先発し、5回9安打で今季自己最多タイ7失点と精彩を欠いた。同戦の7失点は自己最多。7連勝中と得意にしていた相手に立ち上がりから失点を重ねて4敗目だ。打線も先発左腕・小笠原の前に3安打と沈黙し、今季8度目の零敗を喫した。

 九里は得意の相手に不覚を取った。試合前の時点で中日戦は21年5月8日の対戦から7連勝中。今季もバンテリンドームでは2試合、17回無失点だった。抜群の好相性を誇りながらもこの夜は本来の姿が影を潜めた。

 「先に点を与えて、さらに追加点を与えてしまったので、悔しい。(次に)切り替えるというよりも、(次回は)しっかりやらないといけない。その(悔しい)気持ちは忘れることはない」

 ふがいない投球に唇をかんだ。初回は2死からビシエド、石川昂に連打を浴びると、宇佐見には四球。満塁のピンチを招くと、今季は対戦打率・182(11打数2安打)と手玉に取っていた細川に先制の2点打を許した。高めに浮いた初球のシュートを中前に運ばれた。6月14日の楽天戦から3試合連続で無四球投球を続けてきたが、24イニングぶりに与えた四球が失点につながるなど、不安定な投球が目立った。

 2点劣勢の4回は1死二、三塁から今季の対戦打率・200(5打数1安打)の龍空に再び初球をはじき返された。高めに浮いた直球を捉えられた一打は中前2点適時打。なおも2死二塁からは大島にも中前適時打を打たれた。5回も2死二塁から宇佐見、細川に連続適時二塁打を献上。計5本の適時打のうち、3本がストライクを取りにいった初球を狙われた。相手打線に完全攻略され、5回を投げて今季最多タイの7失点を喫した。

 5月24日の中日戦以降は6試合連続でクオリティースタート(6回以上、自責3以下)を記録し、安定した投球が続いていたが、まさかの大乱調がチームの敗戦に直結した。それでも新井監督は開幕から先発ローテーションを守る10年目右腕をかばった。

 「今までずっといい投球をしてくれているので、こういう日もある。またしっかりと切り替えて、次の登板に備えてもらいたい」

 チームは前カードで首位の阪神に勝ち越し、敵地の名古屋に乗り込んだが、リーグ最下位の中日に痛恨の零敗。首位とのゲーム差を縮めるためにも、8日の第2戦は絶対に落とせない。指揮官も「こういう試合の次の日はより大切になってくる」と連敗阻止へ向けて奮起を促した。(長谷川 凡記)

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